完璧主義はNO! 睡眠コンサルが語る「産後ママの幸福度と睡眠」の深い関係

ぐっすり眠れる「産後ママの睡眠術#3」

乳幼児睡眠コンサルタント:愛波 あや

睡眠時間をつくるために、周りを頼ってみよう

アメリカ人のママたちと話す中で、もう一つ気づかされたことがあります。それは、アメリカ人のママたちはベビーシッターなど周囲の助けを借りてうまく時間をつくっているということ。その時間で、映画鑑賞をしたり趣味に勤しんだりと、自分自身を満たしているのです。

アメリカ人のママに比べると、日本人のママは一人で頑張りすぎていると思います。そこでまずは、頑張らないことを頑張ってみませんか? 私が実践している「子育てを楽にするアイデア」をご紹介しますね。

・寝かしつけはせず、セルフねんねを教える 
・お味噌汁は作り置きする
・平日の朝ごはんは毎日同じメニューにする(例:ご飯、お味噌汁、納豆、野菜)
・ミールキットを頼む
・電気調理鍋を使う
・食洗機を使う
・掃除ロボットを使う
・洗濯乾燥機を使う
・水回りの掃除はプロに頼む
・苦手な家事は外注する
・送り迎えをママ・パパ友にお願いする

「こんなに、周りを頼っていいんだ!」と驚かれたかもしれませんね。最初は、「手抜きなのでは?」「人に頼るなんて恥ずかしい」と思うかもしれませんが、手抜きではないですし、育児は一人でやる必要もありません。

特に、パパができることはどんどん増やしていきましょう。

例えば、ママが寝ついてから90分の間に子どもが夜泣きで起きてしまった場合は、パパに対応してもらいましょう。入眠後の90分間は「ゴールデンタイム」といわれるほど大切な時間。この90分をいかにぐっすり眠れるかが、睡眠の質や成長ホルモンの分泌を左右します。自律神経を整えたり、アンチエイジングにもつながりますので、「90分間はぐっすり眠らせて」と、パパにしっかり伝えてみましょう。

育児はママ一人で行うものではなく、パパや周りの人と一緒に行うものです。写真:アフロ

また、寝かしつけもできるようになってもらいましょう。そのためには、子どもが寝入りやすくなる「ねんねルーティン」を確立しておいてくださいね。するとパパはもちろん、おじいちゃんやおばあちゃん、ベビーシッターさんであっても、ママの代わりに子どもの寝かしつけができるようになります。

周りをうまく頼れるようになったら、時間をつくれるようになります。この時間を使って睡眠不足を解消するのはもちろん、たまには一人の時間を過ごしてみることもおすすめします。

例えば、カフェでお茶したり一人で買い物に行ったり。長い時間をとれないときには、コンビニにお茶を買いに行くくらいでもOKです。私が睡眠のコンサルテーションをしたママも、「子どもをパパに預けて一人で買い物に行ったらとても楽しくて、帰宅したら子どもがかわいくて仕方なかった」と言っていました。

一人の時間を過ごしてみると、思った以上に気分転換になるものです。たまには、育児から離れて一人の時間を過ごしてみてください。

ママの睡眠を大切にして、ハッピーな子育てを

私はアメリカで2回の出産を経験していますが、「HAPPY MOM, HAPPY FAMILY(ママの幸せが家族の幸せにつながる)」ということを助産師さんやナースが繰り返し主人に伝えていました。ママが幸せでいるには、まずはしっかりと睡眠をとることが大切です。完璧なママは一人もいませんので、周りを頼りながらハッピーな気持ちで子育てをしてほしいと思っています。

なお、子どもの睡眠で悩んでいるのであれば、科学的根拠に基づいた解決策があります。子どもの睡眠が改善されるとママも安眠できるようになるので、生活がガラリと変わり、育児をもっと楽しめるようになります。

具体的な方法は、「愛波子育てコミュニティ」で私や私が育てたコンサルタントたちが平日毎日アドバイスしていますので、気になる方はぜひ遊びにきてください。

「愛波子育てコミュニティ」はこちら。
https://community.aya-aiba.com/about

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取材・文/阿部雅美

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あいば あや

愛波 あや

Aya Aiba
乳幼児睡眠コンサルタント・国際資格認定機関IPHI日本代表・Sleeping Smart Japan株式会社代表取締役

出産後、自身が夜泣きや子育てに悩んだことから米国で乳幼児の睡眠科学の勉強を始め、現在は日本を代表する乳幼児睡眠コンサルタントとして、380人以上の乳幼児睡眠コンサルタントを育成。また、ママ・パパ向けに睡眠・子育て・教育について質問に答え、情報を配信する『愛波子育てコミュニティ』を運営。著書に「ママと赤ちゃんのぐっすり本」(講談社)「マンガで読む ぐっすり眠る赤ちゃんの寝かせ方」(主婦の友社)、監修書に「ママにいいこと大全」(主婦の友社)がある。

出産後、自身が夜泣きや子育てに悩んだことから米国で乳幼児の睡眠科学の勉強を始め、現在は日本を代表する乳幼児睡眠コンサルタントとして、380人以上の乳幼児睡眠コンサルタントを育成。また、ママ・パパ向けに睡眠・子育て・教育について質問に答え、情報を配信する『愛波子育てコミュニティ』を運営。著書に「ママと赤ちゃんのぐっすり本」(講談社)「マンガで読む ぐっすり眠る赤ちゃんの寝かせ方」(主婦の友社)、監修書に「ママにいいこと大全」(主婦の友社)がある。