子どもを本好きにする廣嶋玲子 最新作は「グリム童話」が大変!
知ってるようで知らない名作クイズ2
2022.04.25
「鏡よ鏡…」のあの女王は、じつは白雪姫の〇〇だった!
今子どもに大人気の作家・廣嶋玲子の最新シリーズの舞台「ふしぎな図書館」にちなんでお送りする名作クイズ。
グリム童話の中でも、特に知名度が高い作品のひとつである「白雪姫」から出題です。
「白雪姫」……どんな質問にも正直に答える魔法の鏡が「国中の一番の美女は白雪姫です!」と問題発言をして、嫉妬にかられた美人自慢の女王が、国一番の美女・白雪姫を殺そう……と大活躍?? する例の話です。
名作クイズ・グリム編第1問では、この「国で一番美しい」「女王の100倍美しい」と言われる白雪姫がまさかの〇歳だった! という衝撃の事実をお伝えしました。
それでは第2問! グリム童話第1版から、白雪姫と、白雪姫を嫉妬のあまり殺そうとする女王の関係をうかがいます!
ひとの心の深層をのぞくなかれ…グリム童話の奥深さとおそろしさ
第2問の答えは……
A)実母
『グリム童話』第1版では、女王は白雪姫の実の母親だったのです。
第1版発売後、批判を受けたのか、第2版以降では、白雪姫の実母は出産後すぐ死に、1年後に父王が再婚し、女王=継母ということになりました。
みなさんの知っている話も第2版以降が多いのでは?
グリムでは最初は実母だった悪役が、継母に変えられている例がよく見られます。
継母=悪……と言うイメージを作ったのはグリム兄弟という批判もあります。
「雪のように白く血のように赤く黒檀のように黒い」子どもがほしい……と願い、願い通り、雪のように白い肌、血のように赤い頬、黒檀のように黒い瞳を持った娘を生むことに成功したラッキー女王が、自分の自慢の美貌を超えると、とたんに殺したくなるほど憎くなるなんて……!
「なんてことだー」と思う反面、こうした複雑な感情をテーマにしていることにグリム童話が、世界に拡がった要因があるのかもしれません。
子育てしていると、子どものつやつやほっぺに「ああ、若いってうらやましい……」と思う瞬間がふとありますよね?
子どもたちの「なんで?」「どうして?」を引き出すしかけがいっぱい広がっているのが、グリム童話のすごさなのかも?
子どもを本好きにする、今すぐできる「たったひとつのかんたんな方法」
子どもが本を好きじゃなくて……。ゲームばっかりやってて心配。動画ばっかり見てるんだけどー!?
そんなとき、思わず声を荒げて、「〇〇をやめて、本を読みなさい!」と言ったことはありませんか?
たしかに勉強になるから……心の栄養になるから……とよかれと思って押し付けても、子どもにとっては「楽しい時間」を邪魔するもの……と心に刻まれてしまうかもしれません。
そんなとき一番かんたんな方法は、「子どもに本を読ませよう」とがんばるのではなく、親自身が子どもを気にせず、ひとりで本を読みだして、楽しんでしまうこと!
「他の人のしていることがとても楽しそうに見える」という「となりの芝生は青い」心理を利用すると、子どものほうから「その本、貸して」や「その本、読みたい」と言ってきます。
そんなとき、親にとっても子どもにとっても面白い本なら話をするきっかけも作れますよね。
今回のグリムクイズでグリム童話に興味を持ったら、もう一度グリム童話を読み返してみてもいいかもしれません。
グリム童話がどんな話に料理されているか、のぞいてみたい人は、「こどもの本総選挙」第1位作家・廣嶋玲子の新シリーズ『ふしぎな図書館と魔王グライモン』を親子で読んでみてくださいね!
『ふしぎな図書館と魔王グライモン ストーリーマスターズ1』
(作・廣嶋玲子 絵・江口夏実)
学校の図書館でひさしぶりに読んだ『世界の名作』。でもこんなにつまらなかったっけ?
何百年も生き残った、最高にワクワクする名作たちが、だれかの手によって、めちゃくちゃつまらない話になっちゃった!
こんなのありえない! 物語の世界を救うには、物語から盗まれた「大事なキーパーツ」を探しださなきゃ!
本好きならだれでもあこがれる、名作の世界に飛び込んじゃおう!
「銭天堂シリーズ」累計400万部の廣嶋玲子×累計1500万部超『鬼灯の冷徹』の江口夏実が、想像力を守るためにタッグを組んだ! 全国書店・図書館関係者が熱烈支持! の新シリーズです。