【「2024年共通テスト」で70点取れる!】「令和の日本史まんが」驚きの実力をカリスマ塾講師が解説〔日本史B全32問を徹底検証〕

歴史初めて入門から難関大学入試まで。本当に「学力が上がる」歴史まんがの条件とは?

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小中学生向けの学習まんがで「大学共通テスト」が解ける?

ドラマ「下剋上球児」(TBS系・2023年秋放送)にこんなワンシーンがあった。主人公である父親が小学4年生の息子に誕生日プレゼントとして某社の歴史まんがの全巻セットを渡す。しかし子どもが本当に喜んだのは、母親が別れた夫から託されたゲームソフトだった……というちょっぴり切ないシーンだ。

歴史の学習まんがは子どものテンション爆上がり! とはならないかもしれないが、「初めての歴史入門書」として、今も変わらず入学・進級祝いや誕生日プレゼントの定番になっている。

通史を扱った「歴史学習まんが」は講談社をはじめ、小学館や集英社、KADOKAWAなど各社から出ており、それぞれに特色がある。人気キャラクターの起用やハイレベルな学習内容など、横断して比較するサイトも数多い。

「大学受験まで対応した内容」は各社とも打ち出しているポイントだが、本当に小学生向けの「日本の歴史」を読んで現在の大学入試を解くことができるのか? 今回、スタディサプリ社会科講師の伊藤賀一先生に協力を依頼し、2024年1月13日に行われた大学入試共通テスト(以下共通テスト)の「日本史B」について検証を実施した。

伊藤賀一先生 プロフィール
スタディサプリ社会科講師。東進ハイスクールなどを経て、リクルート「スタディサプリ」で、歴史総合・高校日本史・中学歴史など社会科9科目を担当中。「日本一生徒数の多い社会科講師」の異名を持つ。著書・監修書は70冊以上。最新刊は『アイム総理』(KADOKAWA)

そもそも共通テストって? センター試験からどう変わった?

イメージ画像:アフロ

コクリコ読者世代にもなじみ深いであろう「大学入試センター試験」に代わって、2021年から始まった「大学入試共通テスト」。問題は従来の知識や暗記重視から「思考力」「判断力」「表現力」も重視する内容へ大きく変化を遂げた。

「地理・歴史科目については資料や図版などを用いた文章読解が大幅に増えたため、解答に時間がかかるようになりました。受験生が新傾向に慣れないこともあるのか、日本史の平均点はセンター試験時代に比べ5点ほど下がり、客観的に難度が高まったといえるでしょう。共通テストを合否判定に利用する私立大も多いので、たとえ私立専願だったとしても共通テスト対策をしておくというのが一般的になりつつあります」(伊藤先生)

2024年の共通テスト・日本史Bをいざ検証!

共通テストから約3週間後の2024年2月1日、新聞の解答速報を片手に、講談社版の「日本の歴史」全20巻と別冊2巻の中から答えを丹念に探す伊藤賀一先生。

今回は「解答可能」の判断基準として以下の条件を設定した。

① 設問の解答ズバリそのものがまんがに掲載されている。
② 「日本の歴史」(まんが、マメ知識、コラム、資料ページ)と全巻セットに含まれる「人物図鑑」「史跡出来事図鑑」を読み込むことで解答可能になる。


➀もしくは②に該当したものを「日本の歴史を読むことで共通テストで得点可能」とし、24年の共通テスト・日本史B全32問について検証を行った。

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