『あいことばはあらしのよるに』を親子で読んでみた【最速レビュー】 10歳男子「友だちを信じるとは?」に出した答え

新刊刊行記念 講談社児童書初! シリーズ全作品全ページ試し読み実施中!

笹川 かおり

物語に突如現れたリスの赤ちゃんにくぎづけ! 同じ箇所を繰り返し読む長男。  撮影:笹川かおり
すべての画像を見る(全6枚)

講談社児童書初! 「あらしのよるに」シリーズ全作品全ページ試し読み開催中

「あらしのよるに」特設サイトから「試し読み」へ!

「あらしのよるに」シリーズは、まっくらな嵐の夜に出会った、オオカミのガブとヤギのメイが、お互いの正体を知らず友だちになり、「食うもの」と「食われるもの」という関係に葛藤しながら、友情を深めていくストーリー。全7巻380万部の国民的ベストセラーで、この度、20年ぶりの新刊が刊行され、話題になっています。

新刊『新あらしのよるにシリーズ1巻 あいことばはあらしのよるに』をお子さんといっしょに読んだママからの感想をご紹介します。

新あらしのよるにシリーズ(1)あいことばはあらしのよるに きむらゆういち/作 あべ弘士/絵

「あらしのよるに」シリーズの新刊、『あいことばはあらしのよるに』が発売になったと聞き、さっそく購入して子どもたちと読んでみました。

7巻のラストでは、さまざまな困難を乗り越えて続くガブとメイの友情がとっても美しく、そして「その後、2匹はどうなったの?」と続きが気になるような描写で描かれていました。

「のぼって きた まんげつに、
二ひきの かげが かさなった。
つきの なかに うつった その かげは、
もう、ヤギでも オオカミでも なく、
ただ ふたつの いきものの すがただった。」


私の大好きな一節です。

「あらしのよるに」シリーズ第7巻『まんげつのよるに』(きむらゆういち/作 あべ弘士/絵)より

新刊の新シリーズ1巻もわくわくしながら、10歳の長男とともに表紙をめくりました。

10歳男子は「友達を信じるってどういうこと?」と想いをめぐらせた

表紙からもわかりますが、新刊ではガブとメイの世界にリスの赤ちゃんが加わります。

このリスの赤ちゃんの登場によって、メイはガブに「かくしごと」をするようになります。それが原因で、2匹の関係がぎくしゃくし始めるのです。

10歳の長男は、この「かくしごと」について、あれこれと想いをめぐらせたようでした。

「メイは、ガブのことを心から信じてるんだったら、かくしごとはしないほうがいいんじゃない? 自分がガブだったらショックで、メイを信じられなくなりそう」

「メイは結局、ガブのことを心からは信じてないってことなんだよ」


はじめはガブに感情移入し、メイがガブにかくしごとをすることに不信感を持っている様子を見せていました。

しかし、リスの赤ちゃんが登場する場面以降を何度か読み返したあとに、

「でも、リスは赤ちゃんだからね。赤ちゃんを守ることが、なによりも大切ってことか」

とポツリ。

「友達を信じるとは?」という、ときに大人にとっても難しい問いについて考え、長男なりにひとつの答えを出したようです。

続きが気になりすぎる! と親子で大盛りあがり!

このように、ちょっとシリアスになる場面もありましたが、長男がもっとも反応したのは物語のラストです。

「えっ? ちょっと待ってよ! もしかして……生きてるの?」

「続きが気になるやないかーい!」


と、「やられた~!」とばかりにニコニコ笑いながら叫ぶ長男(笑)。もちろん私も同じ感想だったので、ふたりで「続きはいつ出るの? 待てない!」「つづき、作っちゃう?」などと言い合い、盛りあがりました。

『あいことばはあらしのよるに』は絵本ですが、10歳も大人もじゅうぶん楽しめる、読み応えのあるストーリーでした!

新作「あいことばはあらしのよるに」

「あらしのよるに」は種を超えた「友情」を描いた大人気シリーズ、新シリーズはさらに種を超えた「家族の絆」を描きます。いまの時代にこそ読んでほしいシリーズです。

新あらしのよるにシリーズ(1)あいことばはあらしのよるに きむらゆういち/作 あべ弘士/絵  定価:1,760円(本体1,600円)

仲良しな2人なのに、実はおたがい隠している秘密が!? 疑いあってしまう2人の友情と新たな命の行方が気になる第1巻。ヤギとオオカミの壁を越えた友情から家族の物語へ……待望の新シリーズがスタート!

「あらしのよるに」シリーズ全7巻はこちら

「あらしのよるに」全7巻 きむらゆういち/作 あべ弘士/絵
この記事の画像をもっと見る(全6枚)
ささがわ かおり

笹川 かおり

Kaori Sasagawa
AnyMaMa(エニママ)ライター

AnyMaMa(エニママ)ライター兼コクリコ・サポート・エディター 東京都の多摩エリアで2男児(2014年、2020年生まれ)を育てる母。広告営業、ママ向け育児サイトの編集を経て、2019年に独立。エニママではライフスタイル・ビジネス・インタビュー記事などの制作を担当。 AnyMaMa:https://anymama.jp/  Twitter:https://twitter.com/AnyMaMaJP

AnyMaMa(エニママ)ライター兼コクリコ・サポート・エディター 東京都の多摩エリアで2男児(2014年、2020年生まれ)を育てる母。広告営業、ママ向け育児サイトの編集を経て、2019年に独立。エニママではライフスタイル・ビジネス・インタビュー記事などの制作を担当。 AnyMaMa:https://anymama.jp/  Twitter:https://twitter.com/AnyMaMaJP

えにまま

Any MaMa編集部

はたらきたいけれど、家族との時間や豊かな暮らしも大切にしたい。 そんなママの気持ちに寄り添ったライフスタイルを提案するママ活躍支援・社会復帰支援サービス 『Any MaMa(エニママ)』。 ママがかわると、家族がかわる、世界がかわる。をコンセプトに、ママたちが子育てをしながら在宅ワークで安心して働ける環境を提供しています。 こちら「コクリコ」のAny MaMa編集部では、さまざまな年齢の子どもを育てるママのリアルな視点で「読書を通して、子育て家庭の課題や困りごとを解決する」をテーマに記事を執筆。 育児に悩む子育て家庭のパパママに役立つ情報をお届けしていきます。 (Any MaMaについてはこちら:anymama.jp Twitter: @AnyMaMaJP )​

はたらきたいけれど、家族との時間や豊かな暮らしも大切にしたい。 そんなママの気持ちに寄り添ったライフスタイルを提案するママ活躍支援・社会復帰支援サービス 『Any MaMa(エニママ)』。 ママがかわると、家族がかわる、世界がかわる。をコンセプトに、ママたちが子育てをしながら在宅ワークで安心して働ける環境を提供しています。 こちら「コクリコ」のAny MaMa編集部では、さまざまな年齢の子どもを育てるママのリアルな視点で「読書を通して、子育て家庭の課題や困りごとを解決する」をテーマに記事を執筆。 育児に悩む子育て家庭のパパママに役立つ情報をお届けしていきます。 (Any MaMaについてはこちら:anymama.jp Twitter: @AnyMaMaJP )​