【年齢別読書法】0歳〜2歳/7歳まで/9歳〜12歳 黒川伊保子さんが実践した「しあわせ脳」の育て方とは

人工知能研究者がすすめる楽でリーズナブルな子育て #3 年齢別読書のおすすめ法 

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人工知能のエンジニアである黒川伊保子さん。働く女性の先陣であり、“脳”のスペシャリストでもある彼女が、息子を授かって決めた「『しあわせな天才脳』を育てる」という指針をもとに書かれた著書『子どもの脳の育て方』がいま、話題沸騰中だ。

『しあわせな天才脳』を育てるためには、何も特別なことは必要じゃない。シリーズ第3回の今回は、そんな脳の育成に一役買う、読書の効能について黒川伊保子さんの著書『子どもの脳の育て方』から年齢別にご紹介します。

第1回 子どもの「しあわせ脳」を育てる5つの金のルールとは 「夫のトリセツ」の黒川伊保子さんが解説
第2回 「読書」が子どもの脳に与える好影響 「妻のトリセツ」の黒川伊保子さんが解明

黒川伊保子
長野県生まれ。奈良女子大学理学部物理学科を卒業。富士通ソーシアルサイエンスラボラトリで人工知能の研究に従事したのち、株式会社感性リサーチを設立。世界初の語感分析法を開発し、多くの商品名やマーケティング戦略を手がけ大ヒットに導く。また、人間の思考や行動をユーモラスに語る筆致によりベストセラーも多い。

脳のゴールデンエイジの3年間がもたらすもの

9歳の誕生日から12歳の誕生日までの3年間を、脳科学者たちは、「脳のゴールデンエイジ」と呼ぶ。この3年間は脳の成長が目覚ましく、脳神経回路のネットワークが劇的に増えるからだ。つまり、眠っている間の脳の進化がすさまじいってこと。

当然、この3年間は、読書適齢期でもある。ファンタジーが苦手なお子さんなら、ミステリーでも歴史小説でも科学本でも、なんなら図鑑でもいい。日常出会えないものに出会える読書の旅を、子どもたちの脳に与えてあげてほしい。

本を読まない子どもに、どう本を勧めるか

与えたって、うちの子、本を読まないんです、という方へ。

① 家の中に、本棚はありますか?
本は「はい、これ」と渡されるより、ふと目にした本棚の一冊と「出会う」ほうが、がぜん興味が湧くし、好きなジャンルが見つけられる。本との出会いは、親の本棚に惹かれて、という人は意外に多い。今は、携帯でも本を読める時代だけど、子育て中のお家には、本棚があってほしい。小さくてもいいので。

② 子どもの前で、本を読んでいますか?
親が面白そうに本を読む姿は、「本って、面白いもの」という刷り込みになる。どうぞ、『子どもの脳の育て方』も、子どもの視界に入る場所でお読みください。

そして、なんといっても、本好きの道は、0歳から始まる。

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