「起立性調節障害」発症のリスクあり 「感受性」と「注意力」に特性のある子は「幼少期からの対応」がカギ
感受性と注意力で読み解く子どもの「困った」行動#4 不登校を防ぐために
2024.10.31
多様性の時代といわれる現代。子ども一人ひとりの特徴や得意をいかしてあげたいと思う保護者は多いでしょう。「感受性」と「注意力」という視点で子どもを観察すると、個性やできる・できないを把握しやすくなります。
一方で、学校生活は「みんなで一緒に」が前提です。集団行動の中では、「その子らしさ」はマイナスに働いてしまうことも。それに気づかずに過ごしていると、学校に通えなくなることもあります。
第1回は感受性が敏感な子、第2回は注意力の範囲が狭い子の特性、第3回は2つの力が小学校入学後に与える影響について解説しました。
連載最終回となる第4回では、感受性と注意力両方に特性のある子が発症しやすい「起立性調節障害」について説明し、「学校に行きたいのに行けない」を防ぐためにできることなどを、野藤弘幸氏にうかがいます。
※全4回の第4回(第1回、第2回、第3回を読む)
※公開日までリンク無効
【野藤弘幸 プロフィール】
作業療法学博士。発達障害領域の作業療法の臨床、大学教授を経て、現在は大人から「育てにくい」と思われる乳幼児期~青年期の子ども・保護者に関わる保育者への研修などを行う。
「起立性調節障害」と感受性・注意力の関係
第3回では、注意力、感受性それぞれに特性がある子どもの小学校生活について解説してきましたが、特に気をつけてあげたいのが、注意力の狭さと感受性の敏感さ、2つの特性を合わせ持つ子どもだといいます。
近年、小中学生の間で増加している「起立性調節障害」を発症して、学校に通えなくなるケースもあるからです。