子どもの年齢別「自然な笑顔」をカメラの前で引き出すテクニック

いつもの写真が見違える! 子どもの一瞬を逃さない写真の撮り方#2

【年齢別】子どもの表情を良くする具体的な方法

ブランコをすれば自然に笑顔に!
撮影:Raria

では、子どもの年齢別に、「表情を良くする場所や具体的な方法」を見ていきましょう。

「これから撮影だよ」と言うと変に緊張する子もいるので、普段通りにふるまうのがベスト。その中で、子どもが自然な笑顔になるよう、仕草や声がけなどを工夫しましょう。

0~1歳

撮影場所は、屋内での撮影がおすすめです。赤ちゃんのお寝んねやミルクの対応がしやすく、ママやパパも安心できるからです。もし機嫌が悪くなってしまった場合は、ミルクやおっぱいでお腹を満たしてあげる、少しお昼寝の時間を設ける、などもいいでしょう。

撮影ではふれあい重視でいきます。ママやパパが立ち上がって赤ちゃんを抱っこし、高い声で抑揚をつけて話してあげるのが効果的。そのまま目を見て、名前を呼んだり、手を握ったりなどのスキンシップのほか、歌を歌ってあげることもいいでしょう。

もし「今すぐ笑顔がほしい」など、すぐに赤ちゃんの興味を引きたい場合は、ママやパパと一緒に「音の出るおもちゃ」や「原色などハッキリした色彩のおもちゃ」を使うのもいいですね。

また、注意点もあります。それは、赤ちゃんを撮影するときに「ママやパパがその子に向かってではなく、スマホの画面に話しかけてしまう」こと。いい絵が撮りたいとついつい画面に集中してしまうので、注意が必要です。

「ママやパパの顔がスマホで隠れているときに『○○ちゃん!』とか『笑ってー!』などと画面越しに言っても、赤ちゃんはいいお顔をしません。しっかり顔を見せて、目を合わせて声がけをしてあげるだけで、赤ちゃんの表情は変わってきますよ」(吉野さん)

とはいえ、「スマホ画面を見ていないと、いい表情をした瞬間を捉えられないかも」と心配なママとパパは、以下の方法を行うのがおすすめです。

赤ちゃんがいい表情になるスマホ撮影術
①先にスマホ画面をタップして、赤ちゃんの顔を認証しておく。

②ママパパのお顔を見せて安心させて、名前を呼ぶ、声をかける。

③「いないいないばあー」ではなく、お顔を見せながら「(いるいる)ばあー」と言って、「ばあー」のときにママパパの表情や声で赤ちゃんを喜ばせてから、スマホカメラのボタンを押す。

④1~3を何回か繰り返す。

ママやパパのお顔が見えると、赤ちゃんは安心していい表情になります。「目を合わせながら」声をかけてあげるのがポイントですね。

2~3歳

シャボン玉に夢中な二人。
撮影:Raria

撮影場所は屋外がおすすめです。

「シャボン玉」や「ボール遊び」などが、子どものいい表情を引き出しやすい行動になります。シャボン玉なら「あ、キラキラしている!」といった、うれしそうなお顔、興味津々なお顔が撮れます。

2歳児のシャボン玉の場合は、誤飲を避けるためにママやパパが一緒に付き添って遊んであげるのがいいですね。

また、公園での撮影もおすすめです。ブランコ、すべり台などで遊んでいるときの表情は自然とイキイキしてきます。

思いっきり楽しんでいるお顔が撮れれば、思い出にも残る一枚となるでしょう。兄弟がいる場合は一緒に撮影しても楽しいですね。

4~5歳以上

お外なら気分も上々!
撮影:Raria

撮影場所は屋外がおすすめです。4~5歳になると屋内は退屈しやすいため、外で体を動かすことでいい表情が生まれやすいからです。たくさん動き回る子は連写で撮るのがいいでしょう。

撮られていることを意識させないようにするのもポイントです。

例えば「向こうからこっちまで走ってきて、よーいドン」「あそこのお花をママにもとってきて!」などの声がけだけでも気持ちが変わり、いい表情になってきます。お外なら「虫を見つけて捕まえる」など、その子の興味あることをしてもらうのも一つの手です。

さらに「(ママやパパも)一緒に走り回ってみる」など、楽しく体を動かすようにすると、子どもは格段に表情が良くなります。動いているときでも、動いたあとでも、いいお顔になっているはずです。

もし室内で撮影する場合は、ぬいぐるみやオモチャの剣、サッカーボールなど、その子の好きなものを持ってもらうのがおすすめ。表情もやわらかく、明るくなってくるでしょう。

いつも通りのかわいい笑顔を写真で残すために

子どものいい表情は「好きなこと」「興味のあること」から導かれるのが基本です。子どもの心と体を動かしてあげて、その子らしい朗らかな笑顔を撮影しましょう。

また、どんな写真撮影でも、ママとパパは「いざという時の、子どものご機嫌をよくする方法やいい表情の引き出し方」を知っておくといいですね。加えて子どもの生活リズムから整えてあげることで、元気でイキイキした表情を残すことができるでしょう。

取材・文/斉藤カオリ

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よしの ようこ

吉野 陽子

一般社団法人ママフォトグラファーアカデミー(MPA)代表理事

一般社団法人ママフォトグラファーアカデミー(MPA)代表理事。姉妹団体「ロイヤルセラピスト協会(RTA)」会員。1男3女の4人の子どもを育てながら保育士資格やRTA認定ベビーマッサージ・ファーストサイン・ファーストトーク講師資格取得。 ベビーマッサージの先生だからこそ撮ることのできる、赤ちゃんの個性を大切にしたベビーフォト・ニューボーンフォトを撮影するママフォトグラファー。監修に携わった本に『ママはみんなベビグラファー 我が子を世界一かわいく撮る方法』(合同出版)、『ココロもカラダもすくすく育つ!親子のふれあいベビーマッサージ』(東京書店)がある。

一般社団法人ママフォトグラファーアカデミー(MPA)代表理事。姉妹団体「ロイヤルセラピスト協会(RTA)」会員。1男3女の4人の子どもを育てながら保育士資格やRTA認定ベビーマッサージ・ファーストサイン・ファーストトーク講師資格取得。 ベビーマッサージの先生だからこそ撮ることのできる、赤ちゃんの個性を大切にしたベビーフォト・ニューボーンフォトを撮影するママフォトグラファー。監修に携わった本に『ママはみんなベビグラファー 我が子を世界一かわいく撮る方法』(合同出版)、『ココロもカラダもすくすく育つ!親子のふれあいベビーマッサージ』(東京書店)がある。