絶景も植物も虫もガイドも独占! 沖縄・座間味島のオンラインプライベートツアー

〔オンラインツアー&工場見学〕沖縄・座間味島のプライベートツアー(前編)

阿部 真奈美

白い砂浜と透明度の高い海が美しい、沖縄・座間味(ざまみ)島の古座間味(ふるざまみ)ビーチ。水面が少し黒っぽくなっている所には、サンゴが生息しています。

コロナ禍で自粛が続いているなか、バーチャルで旅行や工場見学ができると人気なのが、 「オンラインツアー」や「オンライン工場見学」です。

少しでも旅行気分を味わいたいと、今回は沖縄県の離島、座間味島を巡るオンラインツアーに参加。座間味島の動物、植物、歴史、地質等々、参加者のリクエストに応えてくれるプライベートツアーです。

予約時に「きれいな海、海の生き物、昆虫、南国らしい植物が見たい!」とリクエストし、 稲刈りシーズン真っただ中の東北在住ライターが、南国ビーチリゾート・座間味島までひとっ飛び(笑)しました!

座間味島のエキスパートが頼もしい相棒

座間味島は、沖縄県那覇市から西方約 40キロの東シナ海に点在する、慶良間(けらま)諸島に所属する島です。 那覇市まで荷物や人を運ぶフェリーが、1日1〜2本(繁忙期は3本。所要時間は片道約50分〜2時間)運行しており、約600人が暮らしています。

ツアーを案内してくれるのは、クジラに魅せられ、島に移住した大坪弘和さん。クジラだけでなく、イルカ、野鳥、昆虫、は虫類、植物等、島内の動植物に詳しく、現在は地層や地質を猛勉強中です。

座間味のオンラインツアーは、なんと各参加者に個別で開催するプライベート対応。持ち前の親しみやすさとフットワークの軽さで、参加者のリクエストを一緒になって楽しみながら、座間味島の魅力を1時間みっちり伝えてくれます。

愛知県出身、座間味島在住28年の大坪弘和さん、愛称“つぼっち”。チョウや、は虫類にスポットを当てたツアー、動画や写真を使ったクジラガイド等、約10本のオンラインツアーを実施中。

まぶしい海の青と白い砂浜の理由とは?

9月上旬のある日の座間味島は、最高気温31度。ツアーのスタート地点は、島のシンボルでもある古座間味ビーチです。まず目に飛び込んできた海は、台風が接近しているとの予報が信じられないほど穏やかでした。

「手前が透明で、どんどんブルーが濃くなっていますよね。海は、深くなればなるほどブルーになるんです」(大坪さん)

磯の香りがしないというビーチ。「あれは、海面に浮かんでいたり、砂浜に打ちあがったりした海藻のにおいなんです。ここには海藻がありませんから」(大坪さん)

美しい海に見とれていると、砂浜を歩く大坪さんから、いきなりクイズが出題!

「これ、な〜んだ?」(大坪さん)

砂浜に転がっている、茶色の物体の正体は......。

正解は、ヤシの実。

「この島にヤシの木はないので、どこかから流れ着いた物です。じゃあ、次の問題。ここの砂浜が白いのはなぜでしょうか?」(大坪さん)

白い砂浜は、沖縄の海ならではの魅力。では、その理由とは?
ヒントは、沖縄の海にあるこれ!

「正解は、貝殻とサンゴだからです。ここの砂の大半は、貝殻やサンゴが波にもまれたり、互いにこすれ合ったりして砂状になったもの。だから白いんです」(大坪さん)

目の前に広がる爽快な景色に感動するだけでなく、南国情緒を感じさせてくれるガイドに、どんどん引き込まれていきます。

リクエスト&提案でオンラインでも海を存分に楽しむ!

砂浜から岩場へ移動すると、独特な形をした岩が出現。白い砂浜とは真逆で黒っぽく、岩肌にできた線状のくぼみが特徴です。

「1億年も昔に、川から流れ込んだ砂や泥が海底で海水にギュウギュウ押され、その水圧でこのような形になりました」(大坪さん)

近くに寄ると、岩肌に線状のくぼみが無数に走っています。

岩場を進むと、大坪さんから「海がどれだけ透明か、ちょっと足を入れてみましょうか」とうれしい提案。ぜひぜひ!

台風接近前日の水温は26度。「冷たくもなく熱くもなく、ちょうどいい」と大坪さん。

次はこちらから「そんなに透明なら、何か生き物が見られませんか?」とリクエスト。直接ガイドとコミュニケーションがとれ、自分の希望を伝えられるのは、プライベートツアーだからできることですね。

岩場のくぼみで、小さな魚たちが泳いでいました。何の種類かが分からなくても、魚がいたことに大興奮!

その後も、「波の音を聞いてみませんか?」との提案があり、即座にOK! 波打ち際まで 近づいてもらい、静かな波の音で短いヒーリングタイムを過ごしました。

大坪さんが見つけてくれたヤドカリ。止まっていると、辺りに落ちている貝殻にも見えます。岩場を転がるように移動していました。

ツアーの予約時に、こちらが何を見たいかを伝えているので、大坪さんはガイドをしながら常に周囲を見回し、参加者が喜びそうなものを積極的に取り上げてくれます。
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