コロナ禍の子どもの体力低下に効く! 運動遊びプログラム「JUMP‐JAM」3つの特徴

「JUMP‐JAM」監修者 千葉工業大学創造工学部・引原有輝教授 #2~遊びが子どもを変える理由~

千葉工業大学創造工学部教授:引原 有輝

特徴③ 自己効力感を育む

自己効力感とは「自分ならできる」「きっとうまくいく」と自分の能力や成功を信じる力のこと。

困難な状況にあっても乗り越える力、結果を恐れずに挑戦する力ともいわれ、生きていく上で大切な感覚の一つです。この自己効力感は、成功体験により育まれるといわれています。

ちなみに、できる・できないに関わらず、ありのままの自分を認める「自己肯定感」とは、似て非なるものです。

「スポーツの現場では、自己効力感は全国大会で優勝するなど大きな成果からしか得られないと思っている人が意外と多いんです。でも私は、日常の小さな体験を積み重ねていくことで得られると考えています。

例えば小学校低学年の子どもが、『高学年のお兄ちゃんに遊びで勝った!』とか、自分でアレンジしたり新しく考えてきた遊びを『楽しかった!』とみんなにほめてもらうことだったり。『JUMP‐JAM』では、こうした小さな成功体験を、たくさん享受することができます」(引原教授)

勝ち負けにこだわらないから、負けても自信を失うことはない。ただ「楽しい!」という感情が、運動が苦手な子の意識を変えていく。「遊びは魔法なんです」という引原教授の言葉のとおり、遊びには多くの可能性が秘められていることが分かります。

「JUMP‐JAM」は都内の児童館で実施しています。実施状況は各児童館によりさまざまなので、まずは「JUMP‐JAM」HP(※1)をぜひチェックしてみてください。
※1=JUMP‐JAM公式HP

もちろん児童館だけでなく、「JUMP‐JAM」は公園などでも自由に楽しむことができます。次回は、62あるゲームの中から人気のゲームやアレンジのコツ、親子(少人数)でも楽しめるおすすめの遊びについてご紹介します。

取材・文/稲葉美映子

引原有輝(ひきはら・ゆうき)
千葉工業大学創造工学部教育センター/創造工学研究科デザイン科学専攻教授。博士(体育科学)。専門分野は発育発達学、健康体力学、行動科学。2009年から2021年まで東京都教育庁主導の統一体力テスト分析委員会委員を歴任。現在は、厚生労働省e‐ヘルスネット情報専門委員、習志野市スポーツ推進審議会委員。LEGO®SERIOUS PLAYトレーニング修了認定ファシリテータ。遊びを通じて子どもの心身の成長を支援することを目的に、2019年に一般社団法人ファンプレイヤーを設立。
ファンプレイヤー

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ひきはら ゆうき

引原 有輝

千葉工業大学創造工学部教育センター教授

千葉工業大学創造工学部教育センター/創造工学研究科デザイン科学専攻教授。博士(体育科学)。専門分野は発育発達学、健康体力学、行動科学。 2009年から2021年まで東京都教育庁主導の統一体力テスト分析委員会委員を歴任。現在は、厚生労働省e‐ヘルスネット情報専門委員、習志野市スポーツ推進審議会委員。LEGO®SERIOUS PLAYトレーニング修了認定ファシリテータ。 遊びを通じて子どもの心身の成長を支援することを目的に、2019年に一般社団法人ファンプレイヤーを設立。 ●ファンプレイヤー

千葉工業大学創造工学部教育センター/創造工学研究科デザイン科学専攻教授。博士(体育科学)。専門分野は発育発達学、健康体力学、行動科学。 2009年から2021年まで東京都教育庁主導の統一体力テスト分析委員会委員を歴任。現在は、厚生労働省e‐ヘルスネット情報専門委員、習志野市スポーツ推進審議会委員。LEGO®SERIOUS PLAYトレーニング修了認定ファシリテータ。 遊びを通じて子どもの心身の成長を支援することを目的に、2019年に一般社団法人ファンプレイヤーを設立。 ●ファンプレイヤー

いなば みおこ

稲葉 美映子

ライター

フリーランスの編集者・ライターとして旅、働き方、ライフスタイル、育児ものを中心に、書籍、雑誌、WEBで活動中。保育園児の5歳・1歳の息子あり。趣味は、どこでも一人旅。ポルトガルとインドが好き。息子たちとバックパックを背負って旅することが今の夢。

フリーランスの編集者・ライターとして旅、働き方、ライフスタイル、育児ものを中心に、書籍、雑誌、WEBで活動中。保育園児の5歳・1歳の息子あり。趣味は、どこでも一人旅。ポルトガルとインドが好き。息子たちとバックパックを背負って旅することが今の夢。