【男児の性教育】思春期に身につけたい「正しいマスターベーション」の作法とは 専門医がくわしく解説
「子どものマスターベーション」で親が知っておくべきこと#2 ~正しいマスターベーション編~
2024.04.18
泌尿器科医・聖隷浜松病院リプロダクションセンター長:今井 伸
日本性教育協会が2014年に行った調査によれば、中学生までに精通(初めての射精のこと)を経験している子どもは約半数います。
「中高生にもなれば、すべての生き物は生殖活動によって子孫を残していることを知識として知っているでしょう。でも、日本の性教育ではセックスやマスターベーションのことを深く正しくは教えていないように思うんです」
そう話すのは、全国の中高生に向けて性教育講座を行う泌尿器科医の今井伸(いまい・しん)先生です。
厚生労働省が2008年に告示した中学校の学習指導要項によると、「保健体育にて、後天性免疫不全症候群(エイズ)及び性感染症についても取り扱う」とあります。
「エイズや性感染症の前に、セックスの知識を教えるべきです。そして、セックスの前に、マスターベーションを教えるべきでしょう。思春期にマスターベーションで満足していればエイズや性感染症などの問題は起こらないんですから」と、今井先生。
でも一体、何を、どうやって教えたらいいの? 子どもに伝えるマスターベーションについての基本のキを、今井先生に教えてもらいました。
●PROFILE 今井伸(いまい・しん)
1971年島根県生まれ。泌尿器科医、聖隷浜松病院リプロダクションセンター長。専門は性機能障害、男性不妊、男性更年期障害。講演会や各メディアを通じ正しい性知識の普及に努める。近著に『射精道』(光文社新書)など。
※2回目/全3回(#1を読む)