
月に1回のマネー会議
横山さん:私が「何かあったときのために備えるお金だよ」と説明したところ、「そのためにお金を払っているんだ~」と、彼女なりに考えた答えが返ってきたんです。そうした反応がとても良いな、と。
我が家には6人の子どもがいますが、うち1人が結婚して家を出ており、現在は残る5人、社会人の3人に加え、高校1年生と中学1年生の子どもたちと私たち夫婦で、月に1回お金について話す機会を設けています。
ちなみに、家族マネー会議では、現金の貯金額だけでなく、投資でどれくらい資産があるのかもすべてオープンにしています。また、買いたいものがある場合は、家族内でプレゼンテーションを行い、みんなから許可を得られたら買うということにしています。家族の旅行先などもそうやって計画的に決めていますね。
子どもに貯蓄額までオープンに話す
──貯蓄額までオープンにされているのには驚きです。
横山さん:日本の家庭ではお金の話をタブー視する傾向にありますが、子どもたちが家計の流れを知ることはとても大切なことだと私は思っています。実際の生活の中でお金がどう使われ、どう管理されているのかを知ることは将来の自立にもつながる。
例えば、水道代や携帯電話代など、普段子どもたちには見えづらい支出についても、「家族8人で水道を使うとこんなにかかるんだ」「携帯代って全員分払うとかなりの負担になるんだな」など、具体的な金額を知るとお金の大切さを実感できますよね。
ですから、我が家は子どもの大学の授業料の支払いも、子ども本人に現金を渡して自分で振り込みに行かせています。親がネットバンキングで簡単に払い込むのではなく、子どもが大金を持って、ドキドキしながら実際に銀行で手続きをすることで、「自分の授業料ってこれだけかかるんだ!」という実感が湧いてくるんですよ!
そういった体験を通じて、子どもがお金の価値を体感的に学ぶことはよいことだと、私は思います。