現金を知らない子ども キャッシュレス時代の「マネー教育」に7割が迷い

ママ友や夫とも共有できないマネー教育へのもやもや、どう解消する?

コクリコラボ

本記事では最近話題の「子どものマネー教育」について、現役で子育て中のママたちの抱えるもやもやについて取り上げます。

今回のコクリコラボでは、「お金の教育」をテーマにアンケート・座談会を実施。マネー教育の取り組み状況やママたちが抱える悩みなど、「家庭におけるマネー教育のリアル」について調査しました。匿名アンケートだからこそ見えてくるママの本音、その根底にあるもやもやの原因についても探ります。

※「子どものお金・マネー教育に関するアンケート調査」
ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」登録者を対象に2021年9月10日〜9月30日、インターネット上で実施。有効回答数は第1回107件、第2回42件

コクリコとAnyMaMa LIFESTYLE.Labが協働で、子育て課題解決×読書文化を目指すプロジェクト「コクリコラボ」。
ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」で活躍するママたちのリアルな声を集めながら、新たなサービスや取り組み、ライフスタイルのアイデアを生み出していきます。

マネー教育に興味があるママは9割! 実施できている家庭は…?

子どもへのマネー教育については、「とても/やや興味がある」が約9割と圧倒的に多く、ママの関心の高さが伺えました。

「子どものお金・マネー教育に関するアンケート調査」より 
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一方で、実際にマネー教育を家庭で実施しているかという質問には、「全く実施していない」「あまり実施していない」が合わせて約5割、「実施している」「少し実施している」が合わせて4割弱という結果でした。

「子どものお金・マネー教育に関するアンケート調査」より 

また、このマネー教育について迷うことがあるか質問したところ、約7割が「迷うことがある」「やや迷うことがある」と回答しており、マネー教育について何かしらのもやもやを抱えていることが分かりました。

ママ友に聞けない「マネー教育」のもやもや公開!

マネー教育へのもやもや、匿名アンケートだからこそ見えてくるママの本音を公開します。

もやもや1:そもそもマネー教育が何なのかわからない

ここ数年で急に聞くようになった「マネー教育」という言葉。気にはなるものの、そもそも何がマネー教育なの? という根本的な疑問が解消されず、もやもやしているママが多いようです。

ママを集めた座談会でも
・マネー教育がお買い物レベルの話なのか、資産運用のような壮大なことを教えていくべきなのか、範囲が分からない
・自分自身のマネーリテラシーが低く、パパのお給料も現金でもらう時代ではないのでお金への感覚が薄れていて教える自信がない
・自治体主催のお金講座には参加させているが、親がお金のことを分かっていないので、何から手を付けたらいいのか分からない

という声がありました。

マネー教育の定義があやふやなこと、ママがお金について知らないので教える自信がないことにもやもやの原因がありそうです。

もやもや2:パパや他の家庭と悩みを共有できない

もやもや2つ目は、お金というデリケートな話だけに悩みを共有できないこと。
育児の悩みのように「うんうん、わかる!」と気軽に話せないのが難しいところです。
・きちんと教えていかないとと思ってはいるものの、始める年齢やこれでいいのか、他のおうちはどうしているのか常に気になっている
・家庭ごとにお金の価値観が違い、自分のマネー教育が間違っていないか不安

さらに座談会で浮かび上がってきたのは、マネー教育におけるパパの影の薄さです。
「マネー教育について家庭内で話し合うことがあるか」というアンケートでは「たまにある」が約5割、「あまり/全くない」は合わせて約4割、「よくある」家庭は約1割しかいないという結果に。

「夫婦でお金の価値観が違うと感じたエピソードは?」との問いには
・パパはお金は使うもの派、ママは貯金したい派
・パパがアプリゲームに課金すること
・公園にいくときパパは現地で買う派、ママは水筒を持参する派
・子どもの教育費について、将来のために貯蓄するか今できる経験に投資するか

などもやもやするエピソードが多数。
話し合う気が失せてしまうのも分かる気がします。

さらに「お金について誰が教えているか(教える予定か)」というアンケートでは、ママが約60%と一番多く、続いてパパが約26%という結果でした。

子どものマネー教育について家庭内で話し合えないまま、子どもへのマネー教育をしなくてはならず、その悩みを誰とも共有できない......。
ママの重い負担が浮き彫りになりました。

もやもや3:自分の子ども時代と違い過ぎる

もやもや3つ目はママの子ども時代の経験と今の子どもが置かれている状況が違い過ぎるという点。
キャッシュレス時代をネイティブに生きている子どもを育てるママたちからはこんな声が。
・実際のものではなく、ゲームの課金などに使いたがる
・キャッシュレスでお金のことがよく分かっていない
・100円ショップの台頭によって、物を大切に使うことを教えられない
・YouTuberを見てしまって、金銭感覚がおかしくなりそう

現金で手元に残るものを買っていたママの時代とは全く違う世界でどうお金について教えていくのか悩みは尽きません。

ママたちが今欲しい「マネー教育サービス」って?

そんなもやもやだらけのマネー教育について、どんなサービスがあったら嬉しいかママたちに聞いてみました。
・動画配信サービス(親子で一緒に学べる、貯金の仕組みや投資についてなど)
・子ども向けのフリーマーケットで、販売する経験ができるもの
・アニメで学べる教材やサイト
・習い事のように定期的にレクチャーしてくれるサービス
・投資体験ができるもの

アニメやゲーム感覚など楽しく学べるサービスや実際に投資や販売などで経験ができるサービスに人気が集まりました。
どのサービスも親子で一緒に学びたいという要望が多かったのが印象的です。

マネー教育のもやもや。解消の一歩はママがお金について知ることかも

こうして見てみるともやもやの原点にあるのは「ママがお金について知らないこと」のようです。

座談会ではママになってからFP資格を取った方のお話も聞くことができました。
・学費のことや子どもの事情で退職の可能性が見えたときに真剣にお金のことを考え始めた。投資の勉強をして自分が知識をつけ、それから子どもへの教育をどうするか考えた。今はスーパーで物の値段を見るなど身近なことから始めている。

子どもに教えてあげなくては! とプレッシャーを感じるよりも、子どもと同じスタートラインから一緒に学んでいくことでマネー教育のもやもやを吹き飛ばせるかもしれません。

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コクリコとAnyMaMa LIFESTYLE.Labが協働で、子育て課題解決×読書文化を目指すプロジェクト「コクリコラボ」。 ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」で活躍するママたちのリアルな声を集めながら、新たなサービスや取り組み、ライフスタイルのアイデアを生み出していきます。 (Any MaMaについてはこちら:anymama.jp Twitter: @AnyMaMaJP )​

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