「強制的な宿題はなし」でも自ら学ぶクラスへ〔子どもの主体性を信じた公立小学校教員の驚きの実践〕

現役教員に聞く 子どもが主体的になるヒント#3 宿題編

学活の時間にはつらつと自ら提案する子どもたち。宿題や授業で自己決定の機会が増えると、多くのことに主体的になります。  写真:川崎ちづる
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子どもの主体性を尊重したい。でも、自分からは全然やらない・動かない……。保護者として、そのジレンマに一番苦しめられるのが、「宿題」ではないでしょうか。

神奈川県内の公立小学校で、子どもの主体性を大切にした授業を行っている教員・大窪昌哉先生は、強制的な宿題を課すことはせず、「自主学習」を推奨しています。

個人差はありますが、子どもたちは自分の好きなことを学習し、まったく取り組まない子はいないのだといいます。大窪先生が一律の宿題を出さない理由、保護者の反応や学習への考え方などをうかがいました。

※全4回の第3回(第1回第2回第4回を読む/公開日までリンク無効)

【大窪昌哉(おおくぼまさや) プロフィール】
大学卒業後、一般企業の経理部に7年間勤務し、小学校の先生になるため30歳で退職。通信大学で小学校の教員免許を取得して、逗子市内の小学校にて教員人生をスタート。2024年度から葉山町立上山口小学校に勤務。

強制ではない宿題 「自主学習」とは?

──子どもの学習面の主体性でよく取り上げられるトピックに、「宿題」があります。大窪先生は、いわゆる「宿題」を出していないと聞きました。

大窪先生:計算や漢字の練習などの「全員一律の宿題」は、もうずいぶん出していません。その代わりに、子どもたちには「自主学習をしておいで」と伝えています。自分にとって今、必要なことを考えて取り組んでね、と話しているんです。

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