子ども２人が不登校に！ 「離島移住後にコロナ禍」 めまいを訴える子とママの不安な日々

離島に移住して１年以上経った2020年春、新型コロナウイルスによる全国一斉休校が実施されました。この期間はひたすらのびのび過ごしました。

普段は観光客が多い離島でしたが、お客さんはめっきりいなくなり、いるのはほぼ島の住人たちだけ。そもそも島民の人口は少ないので、外を歩いても、海に行っても、滅多に人に会わないのです。「こんなにのんびりしたのは初めて」と、働き者の島のみなさんが話すほど。

一方で、未知のウイルスに対する不安感と、「家で勉強しなきゃ」との焦りもありました。でも、うちの子たちは課題をコツコツするタイプ……ではない！　何かをやらせようとしても難しい！

自然豊かな生活や遊びの中に学びのタネがたくさんあると自分に言い聞かせながら（笑）、散歩して生き物を見たり、お菓子を作ったり、普段はなかなかやらない時間のかかるボードゲームをするなどして過ごしていました。

めいっぱい遊んだ休校期間が終わり、学校が始まると、長男と次男ともに「くらくらする」と朝にめまいを訴えるようになりました。

めまいは夕方までよくならず、昼間は家の中でゴロゴロ過ごす２人。特に次男が、だんだん行き渋るようになり「今日は学校に行きたくない」とはっきり言うことが増えていきました。

２回目だったので、長男のころよりは私も落ち着いていたと思います。ただ、めまいは心配でした。「起立性調節障害」を疑って耳鼻科と小児科、総合病院の小児科に行くも、はっきりとした診断はつきません。結局、１学期は登校できない日が30日ほどありました。

休校期間にあれだけ毎日のびのびと過ごしていたのだから、行きたくもなくなるよなあ。そこまで行きたいと思えない場所で１日のほとんどを過ごすこともないよなと私も思っていました。

その一方で、「私がこういう考えだから、子どもが学校に行きたがらなくなるのかな」と、悩むことも。

日中、私は家でずっと子どもたちと一緒に過ごします。夕方になると元気が出てきて友達と遊んだりもする子どもたちを見て、つい嫌味っぽいことを言いそうになることもありました。

体調のせいなのか、心の問題なのか、不登校の原因は見つからないし、この先どうすべきなのか、正解がまったくわからない。そんな毎日に悶々としてマイナス思考のループに陥ってしまいそうになるのです。

島の先生や友達はみんな優しく理解があり、本当に助けられました。学校に行かない日に、近所のパーラーへアイスを食べに行くと、ママ友でもあるお店の人が何も言わずにいつもどおり対応してくれることがありがたかった。ただ、私がやや人見知りなこともあり、誰かに思いきり不安な気持ちを話すこともなかなかできませんでした。

コロナ禍で“孤育て”という言葉が広がりましたが、私はやや“孤育て”気味になっていたのかもしれません。不登校には縁のなさそうな離島で子どもたちが学校に行かなくなったのと同様に、あたたかな人たちに恵まれた環境だったにもかかわらず、です。

学校には行かない間も友達と行き来はしていたので、ほかのみんなは学校に行っている様子を目の当たりにします。友達と毎日のように遊んでいるのに、うちの子だけは学校で過ごせない……、と私はたまに落ち込んで悲しくなっていました。

昼間は美しく色あざやかな離島ですが、街灯が少なく、夜は一変して真っ暗で静寂が広がります。

元気なときは「ナイトツアーだ！」と、車に乗って夜の島探検に行くこともあったけど、寝る前になると、「明日もくらくらするって言うのかな……」と、朝が来ることを不安に感じることもありました。

〈つづく〉

※【離島で子どもが不登校！　３児ママの“不登校”奮闘記】は全４回（公開日までリンク無効）
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