不登校のキミへ…登録者数 199万人・教育系YouTuber葉一「学校に行かないキミは絶対悪くない」
シリーズ「不登校のキミとその親へ」#4‐1 教育系YouTuber・葉一さん~子どもたち
2024.02.07
教育系YouTuber:葉一
小中学校で約30万人にも及ぶ不登校。今、学校へ行けなくて悩み苦しんでいる子どもたちはどうしたらいいのか。
登録者数 199万人を誇る大人気の教育系YouTuber・葉一さんは「自分を責めないで。学校は行かなくてもいい」とメッセージします。
第1回/4回
●葉一(はいち)プロフィール
登録者数199万人(2024年2月現在)の教育系YouTuber。1985年、福岡県生まれ。東京学芸大学卒業後、教材販売の営業、学習塾講師を経験。2012年からYouTubeチャンネル「とある男が授業をしてみた」を開設。小学3年生から高校生に向けた授業動画を配信し大人気に。公式サイト「19ch.tv(塾チャンネル)」ではプリントを無料配布。2児のパパ。
苦しまなくていい キミは何も悪くない
学校がつらいキミも、学校を休んでいるキミも、毎日苦しいよね。簡単なことではないけれど、嫌なら無理して行かなくていいと僕は思うんだ。
学校は苦しんでまで行くところじゃない。自分を責めるのも少しずつやめてほしいな。だってキミは何も悪くないんだから。
私は中学時代にイジメにあっていました。どうやらヒトって、つらい状況だと理由を探したくなるらしくて、自分を納得させる近道として、当時の私は「イジメられるのはきっと自分のせいだ」「自分なんていないほうがいいんだ」と思うようになっていきました。
ギリギリのところまで追いつめられた状態だったけど、もしも、そのとき誰かが「キミは悪くない」と言ってくれたら、心がラクになっただろうなと思います。イジメのことは親にも言っていなかったし、先生も信用できなかったから、その言葉をもらうことはありませんでした。
学校に行けないことで苦しんでいるキミも、自分自身に原因があると思っているかもしれない。仮にイジメや先生との関係がきっかけで不登校になっているとしても、はっきりした理由があるわけじゃないとしても、キミは悪くありません。
だからといって誰かを悪者にする必要はないけど、とにかくすべてキミが悪いなんてことはないんです。
私は12年前(2012年)に、YouTubeで「とある男が授業をしてみた」というチャンネルを開設しました。小中学校と高校の授業を自分なりに工夫して、わかりやすく伝えています。
ありがたいことにたくさんの子どもたちが見てくれていますが、やって良かったなと思うのは「YouTubeでも勉強できる」という選択肢を増やせたことですね。
不登校になったときに、自分も親御さんも、やっぱり勉強のことが心配になると思います。だけど、YouTubeで勉強できるという選択肢があれば、その心配は軽くなると思うのです。
学校でしか経験できないことは確かにあります。ですが、だからと言って必須ではない。苦しみに耐えながら、そこまでして行く必要はないし、そのような環境では集団生活について学ぶことも難しいでしょう。
最近は「前向きな不登校」という言葉も出てきました。行けないんじゃなくて、行かない。「それもアリだよね」と行かない選択を尊重する風潮や、人生にはいろんな道があるんだという考え方が、もっともっと広まってほしいですね。
実際、子どものころに不登校を経験した人が、大人になって社会で活躍しているケースもあります。その人たちが無理して学校に行っていたら、今のように活躍できたかというと、そうじゃないかもしれない。その人たちには、不登校という道が合っていたんです。
成長していくうえで、学校に行くことはマストではありません。自分に合う道を歩んでいってください。その道の先には、キミがキミらしく輝ける未来が待っています。
取材・文/石原壮一郎
葉一さんの「不登校のキミとその親へ」は全4回。
第2回を読む。
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第4回を読む。
※公開日までリンク無効
石原 壮一郎
コラムニスト。1963年三重県生まれ。月刊誌の編集者を経て、1993年に『大人養成講座』でデビュー。以来、数多くの著作や各種メディアでの発信を通して、大人としてのコミュニケーションのあり方や、その重要性と素晴らしさと実践的な知恵を日本に根付かせている。女児(2019年生まれ)の現役ジイジ。 おもな著書に『大人力検定』『コミュマスター養成ドリル』『大人の超ネットマナー講座』『昭和だョ!全員集合』『大人の言葉の選び方』など。故郷の名物を応援する「伊勢うどん大使」「松阪市ブランド大使」も務める。ホンネをやわらげる言い換えフレーズ652本を集めた『【超実用】好感度UPの言い方・伝え方』も大好評。 林家木久扇がバカの素晴らしさを伝える『バカのすすめ』(ダイヤモンド社)では構成を担当。2023年1月には、さまざまな角度のモヤモヤがスッとラクになる108もの提言を記した著書『無理をしない快感 「ラクにしてOK」のキーワード108』(KADOKAWA)が発売。 2023年5月発売の最新刊『失礼な一言』(新潮新書)では、日常会話からメール、LINE、SNSまで、さまざまな局面で知っておきたい言葉のレッドラインを石原壮一郎氏がレクチャー。 写真:いしはらなつか
コラムニスト。1963年三重県生まれ。月刊誌の編集者を経て、1993年に『大人養成講座』でデビュー。以来、数多くの著作や各種メディアでの発信を通して、大人としてのコミュニケーションのあり方や、その重要性と素晴らしさと実践的な知恵を日本に根付かせている。女児(2019年生まれ)の現役ジイジ。 おもな著書に『大人力検定』『コミュマスター養成ドリル』『大人の超ネットマナー講座』『昭和だョ!全員集合』『大人の言葉の選び方』など。故郷の名物を応援する「伊勢うどん大使」「松阪市ブランド大使」も務める。ホンネをやわらげる言い換えフレーズ652本を集めた『【超実用】好感度UPの言い方・伝え方』も大好評。 林家木久扇がバカの素晴らしさを伝える『バカのすすめ』(ダイヤモンド社)では構成を担当。2023年1月には、さまざまな角度のモヤモヤがスッとラクになる108もの提言を記した著書『無理をしない快感 「ラクにしてOK」のキーワード108』(KADOKAWA)が発売。 2023年5月発売の最新刊『失礼な一言』(新潮新書)では、日常会話からメール、LINE、SNSまで、さまざまな局面で知っておきたい言葉のレッドラインを石原壮一郎氏がレクチャー。 写真:いしはらなつか
葉一
登録者数199万人(2024年2月現在)の教育系YouTuber。1985年、福岡県生まれ。東京学芸大学卒業後、教材販売の営業、学習塾講師を経験。2012年から自宅でも勉強がわかることをめざしYouTubeチャンネル「とある男が授業をしてみた」を開設。小学3年生から高校生に向けた授業動画を配信。ていねいな板書とわかりやすい解説に加えて、親しみやすい兄貴的なキャラクターで大人気に。公式サイト「19ch.tv(塾チャンネル)」ではプリントを無料配布。2児のパパ。 ●関連サイト ・YouTubeチャンネル「とある男が授業をしてみた」 ・公式サイト「19ch.tv(塾チャンネル)」 ・X(旧Twitter) @haichi_toaru
登録者数199万人(2024年2月現在)の教育系YouTuber。1985年、福岡県生まれ。東京学芸大学卒業後、教材販売の営業、学習塾講師を経験。2012年から自宅でも勉強がわかることをめざしYouTubeチャンネル「とある男が授業をしてみた」を開設。小学3年生から高校生に向けた授業動画を配信。ていねいな板書とわかりやすい解説に加えて、親しみやすい兄貴的なキャラクターで大人気に。公式サイト「19ch.tv(塾チャンネル)」ではプリントを無料配布。2児のパパ。 ●関連サイト ・YouTubeチャンネル「とある男が授業をしてみた」 ・公式サイト「19ch.tv(塾チャンネル)」 ・X(旧Twitter) @haichi_toaru