2021.02.04

『もぐもぐもぐ』読み聞かせのコツ

読み手 ーーおはなし隊隊長 鈴木よね子

※この記事は、講談社絵本通信に掲載の記事を再構成したものです。
 

キャラバンカーに本をたくさん積んで、全国47都道府県におはなしを届ける「本とあそぼう 全国訪問おはなし隊」。
幼稚園や保育所、小学校や図書館、書店など様々な訪問先で、おはなし会を重ねてきたおはなし隊の隊長さんが、子どもたちに人気の絵本の読み聞かせのコツをお教えします!

色彩と輪郭のはっきりした、よねづゆうすけさんの「しかけ絵本」。ボードブックなので、読みきかせのときにページを開きやすく、安定して画面を見せることができます。秋田県の保育園、年少クラスで読んでみました。

秋田市にある幼稚園にて

ねこさんが、おいしそうにお魚を食べている表紙。『もぐ もぐ もぐ』とタイトルを読んでから、早速ページを開いてみます。

おおきな口をあけるねこさん。『もぐもぐもぐ』より

このページだけ、
「もぐ もぐ もぐ ああ おいしい!」
と読んだあと、もう一度表紙に戻って、お魚を食べた顔を確認してもらいましょう。食べたあとの絵が見られるのが、この絵本のポイントの一つです。

どんな音をたてて食べるのか、擬音を楽しむことができます。ねずみさんがチーズを食べるときの音は「むしゃ むしゃ むしゃ」ですが……次のページから「どんな音だと思う?」と尋ねてあげると、みんなが答えてくれます。

ちーずがおいしそう! 『もぐもぐもぐ』より

にんじんは、「ぽり ぽり ぽり」、バナナは「あむ あむ あむ」。当たりそうで、当たらないところも、笑いがおこります。子どもたちも一緒に食べたつもりになってくれます。

さるさんも大きなくちであむあむ!  『もぐもぐもぐ』より

最後に、これまでの食べ物が勢ぞろいするこのページ。
「お魚を食べたの、だれだった?」「りんごは?」などと問いかけてあげてもいいですね。みんな、よく覚えてくれています(笑)。

さらに、「ぜんぶ すきなのは だーれ?」という問いかけには、「ぼく!!」「わたし!!」と、元気よく手をあげてくれたこどもがたくさんいました。

ぶどう、りんご、ばなな、にんじん、さかな、ちーず、すいか、勢ぞろい。 『もぐもぐもぐ』より

みんなで答えてくれたとおり、「ぼく」の口に、みんな入ってしまうところが、とても楽しいですね。

おおきなお口はたべものでいっぱいに。  『もぐもぐもぐ』より

裏表紙の、スイカの皮と「ごちそうさまでした!」までしっかり読んで、終わりましょう。

裏表紙にも描かれてます。『もぐもぐもぐ』より

問いかけをしながら読める作品です。年少クラスから、小学校の会場まで、十分、楽しめます。スイカのおいしいこれからの季節、おはなし会で活躍しそうです。

●今回読んだ本

ねこさん、ねずみさん、うさぎさん……かわいい動物たちがつぎつぎと大きなお口に大好きな食べ物をパクリ。すると、みーんな、にっこり笑顔に!

『もぐもぐもぐ』
作:よねづゆうすけ 講談社

●プラス1冊

右にも、左にも、同じたべものがあります。でも、ページをめくると……さあ、だれがかくれているのかな?

『たべもの だーれ?』
作:よねづゆうすけ 講談社

「全国訪問おはなし隊」ってなあに?

たくさんの絵本を積んだ2台のキャラバンカーで各都道府県を巡回し、幼稚園、保育所、小学校や図書館、書店などを訪問している、「本とあそぼう 全国訪問おはなし隊」。1999年7月に、講談社90周年記念事業として、スタートしました。
2007年には第55回菊池寛賞、2018年には、メセナ大賞にも選ばれました。
スタートして以来、通算2万2000回以上の訪問、190万人を超える参加者のみなさん、ありがとうございます。次はあなたの町でお会いできるかもしれませんね!