2021.08.26

美味しい木版絵本シリーズ! 『くだもの ぱくっ』読み聞かせのコツ

「本とあそぼう 全国訪問おはなし隊」隊長がお教えします

著者:本とあそぼう 全国訪問おはなし隊

読み手 ━━おはなし隊隊長 黒澤令子

※この記事は、講談社絵本通信に掲載の記事を再構成したものです。
 

キャラバンカーに本をたくさん積んで、全国47都道府県におはなしを届ける「本とあそぼう 全国訪問おはなし隊」。
幼稚園や保育所、小学校や図書館、書店など様々な訪問先で、おはなし会を重ねてきたおはなし隊の隊長さんが、子どもたちに人気の絵本の読み聞かせのコツをお教えします!

本物の食べものよりもおいしそう! と大人気の、おいしい木版画絵本シリーズから、『くだもの ぱくっ』を紹介します。

『くだもの ぱくっ』
作:彦坂有紀・もりといずみ 講談社

表紙は丸かじりのりんご。「あっ。りんごがある!」と思わず手を伸ばしたくなります。

「りんごは好き?」「どんなくだものが出てくるのかな?」と、子どもたちはワクワク期待感でいっぱいです。扉はくだものの王様メロンです。「あっ! メロンだぁ!」と本物そっくりに描かれているメロンに、みんなビックリ!

そして、最初に出てくるのは……みかん。
「みかんはどうやって食べるのかな?」と問いかけると、皮をむく動作をしてくれます。

そのあとも、バナナ、ぶどうと皮をむくくだものが続きます。

子どもたちと一緒に、皮をむいて、その後に……、「ぱくっ」と大きくはっきりと読むと、子どもたちも一緒に「ぱくっ」と口に運んでくれます。

皮をむいたみかんの白い筋、バナナの皮には食べごろおいしいサインのシュガースポット、むき身ぶどうの微妙に残る皮まで繊細に描かれているので、ゆっくりとていねいに絵を見せてください。

「メロンも皮をむくのかな?」「マンゴーはどうやって食べるのかな?」と問いかけ、子どもたちの反応をみるのもいいでしょう。

両手を使ってくだものを切って、フォークで食べる真似をするのも楽しいです。切り口のみずみずしさにうっとり、メロンの甘みやマンゴーの濃厚さがよみがえりそうです。

りんごはそのまま「がぶっ!」とワイルドに。

「どんな食べ方をしているの?」「何色のりんごが好き?」など、りんごひとつで話しが広がり、りんごから発想できるものをたくさん引き出してあげてください。最後はいちごの登場です。

子どもたちは、いちごをそのまま食べると思っているらしく、このあとの食べ方の展開に驚き、意表を突かれた表情がとてもかわいいです。

子どもたちはいっせいに「おいしそう!」「食べてみたい!」と大喜び。できあがった「いちごサンド」を「ぱくっ」と読みながら、と同時に両手を子どもたちの方へ「はい、どうぞ」と差し出します。すると子どもたちも手を差し出して「いちごサンド」を受け取ってくれます。

「もぐもぐ ぱくっぱくっ」「おいしい!」「ごちそうさまでした」とおいしいものを食べたあとの満足そうなしあわせいっぱいの笑顔になってくれます。

ほっこりとした温かみのある木版画のくだものをじっくり見ながらおいしい会話を楽しんだあとは、きっと、くだものが食べたくなるでしょう。

●今回読んだ本

『くだもの ぱくっ』
作:彦坂有紀・もりといずみ 講談社

●プラス1冊

本物以上にパンらしく、美味しそうなパンのオンパレード!

『パン どうぞ』
作:彦坂有紀・もりといずみ 講談社

著者紹介

本とあそぼう 全国訪問おはなし隊

たくさんの絵本を積んだ2台のキャラバンカーで各都道府県を巡回し、幼稚園、保育所、小学校や図書館、書店などを訪問している、「本とあそぼう 全国訪問おはなし隊」。1999年7月に、講談社90周年記念事業として、スタートしました。
2007年には第55回菊池寛賞、2018年には、メセナ大賞にも選ばれました。
スタートして以来、通算2万2000回以上の訪問、190万人を超える参加者のみなさん、ありがとうございます。次はあなたの町でお会いできるかもしれませんね!

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Twitter:@ohanashitai55