「年齢別」図鑑で賢い子に育てる方法【脳科学者が解説】
「16万人の脳画像を見てきた脳医学者が教える究極の子育て 『賢い子』は図鑑で育てる」の著者・瀧靖之先生に、「自分で夢を叶える賢さ」を育む方法を聞くシリーズ第1回。
2023.06.17
ライター:笹間 聖子
テーマ
「年齢別 図鑑の活用法」
今回は、「年齢別 図鑑の活用法」についてご紹介します。
【0歳】絵本の読み聞かせをスタートする
耳からお話を聞き、絵を眺めることでだんだんと言葉と本に興味を持ち始めます。
【1歳】好みの分野の絵本から図鑑へ
そうしたら少しずつ好みの分野の絵本を読み聞かせていって、だんだんと図鑑に入っていかれるといいと思います。
【2歳~3歳】興味のある分野でリアルな体験を
そして3歳ごろには、例えば恐竜なら博物館に行ったりDVDを見たり、虫なら公園で探してみたりして、よりリアルな体験を取り入れてあげてください。
【4歳~】好奇心や理解を深める
ただし、ここで注意しておきたいのは、もちろんその役割を果たすのは図鑑だけではなく、絵本や本でも大丈夫だということです。図鑑だけが全てではありません。
幼少期の読書体験が、将来の学業成績にプラスになっているという研究報告もたくさんあります。
だから、「絶対図鑑でなければダメ」ということではないのですが、ただ、図鑑はおもに自然科学、理系よりの科目にさまざまな興味・関心を持たせ、育てるうえで最高のツールだと私は思います。
「親が興味がある分野」から始める
例えば魚に興味があったら魚の図鑑から。星に興味があったら、星の図鑑から……。そうすれば、親自身がその面白さが伝えられるからです。
脳に遺伝的要素はあるの?
つまり脳は遺伝的なものよりも、後天的な経験の影響を大きく受けるということです。
ですから、生まれてからの努力で、趣味・趣向、そして脳の発育についても、どれだけでも変えていくことができる……というのが今の脳科学的な結論です。
脳は何歳からでも発達させられる
そして、ぜひ覚えておいていただきたいのですが、脳には「可塑性」(かそせい)といって、何歳になっても脳の神経細胞群が新たなネットワークを築き、生まれ変わる力があります。
つまり脳は、何歳からでも発達させられるということです。ぜひママ・パパも一緒に脳を成長させていきましょう!
「16万人の脳画像を見てきた脳医学者が教える究極の子育て 『賢い子』は図鑑で育てる」著・瀧靖之
瀧 靖之
東北大学加齢医学研究所 教授/スマート・エイジング学際重点研究センター センター長 東北大学大学院医学系研究科博士課程卒業。東北大学加齢医学研究所および東北メディカル・メガバンク機構で、脳のMRI画像を用いたデータベースを作成。脳の発達、加齢のメカニズムを明らかにする研究者として活躍する。読影や解析をした脳MRIは16万人以上。 『16万人の脳画像を見てきた脳医学者が教える究極の子育て「賢い子」は図鑑で育てる』(講談社)、『「賢い子」に育てる究極のコツ』(文響社)ほか著書多数。
東北大学加齢医学研究所 教授/スマート・エイジング学際重点研究センター センター長 東北大学大学院医学系研究科博士課程卒業。東北大学加齢医学研究所および東北メディカル・メガバンク機構で、脳のMRI画像を用いたデータベースを作成。脳の発達、加齢のメカニズムを明らかにする研究者として活躍する。読影や解析をした脳MRIは16万人以上。 『16万人の脳画像を見てきた脳医学者が教える究極の子育て「賢い子」は図鑑で育てる』(講談社)、『「賢い子」に育てる究極のコツ』(文響社)ほか著書多数。