図鑑をリビングに置いて賢い子に育てる! すぐに実践できる脳を育む方法【脳科学者が解説】
「16万人の脳画像を見てきた脳医学者が教える究極の子育て 『賢い子』は図鑑で育てる」の著者・瀧靖之先生に「自分で夢を叶える賢さ」を育む方法を聞くシリーズ第4回。
2023.08.05
ライター:笹間 聖子
テーマ
「図鑑を子どもの生活の一部にする方法」
今回は、「図鑑を子どもの生活の一部にする方法」をテーマにご紹介します。
「何気なく手に取れる場所」に置く
おすすめは、図鑑を「特別なもの」だと扱わないこと。「生活の一部」にしてしまえばいいのです。
本棚にしまっておくというよりは、リビングのテーブルの上や寝室の枕元など、何気なく手に取りやすい場所に、「最近よく読む一冊」を置いておくのがおすすめです。
ちょっとした隙間時間にパラパラ読める環境にしておきましょう。
無理強いするのではなく、置いておくだけなのですから簡単ですよね。
「リビング勉強」も、「ご飯を食べ終わったら、何も考えずにサッとはじめられる」ところが、はかどるポイントになっています。
タブレットやスマホで読んでも同じ?
タブレットやスマホだと、同じ画面の中でスクロールして選んでいくだけなので、紐づけが難しく、記憶しづらくなる可能性もあります。
もちろん一長一短はあり、「タブレットやスマホのほうが旅行に持っていきやすい」など、良い面もあります。ただ脳科学的な見地から言えば、紙の本をおすすめします。
なにもたくさんの図鑑を家に置いておく必要はありませんよ。2~3冊でいいので、厳選した図鑑をぜひ身近においてあげてください。
ですが、私はあまりおすすめしません。タブレットやスマホは、リンクやアプリなど、別のコンテンツへの誘惑が多々あります。いわゆる「ネットサーフィン」的なことができてしまうので、集中できないのです。
また、ブルーライトなど光を浴びることで、夜に覚醒しやすくなってしまったり、特定の距離のものばかり見ることで目のピント機能が弱まり、「スマホ老眼」のような症状も引き起こす可能性があります。
親が手にとれば、子どもは「模倣」で手に取る
「図鑑なんて大人が読んでもつまらない」と思われますか?
しかし現代は、急スピードで科学が進んでいます。例えば恐竜についても数年前に「羽毛がある種類がいた」という学説が広まり、すでに、羽毛のある恐竜が描かれた図鑑が発売されています。昔なら、「羽毛のあるティラノサウルス」なんて、考えられませんでしたよね。
このように、図鑑の内容も精度も、数十年前と比べて、非常に進化しています。久しぶりに図鑑を開かれたら、きっと驚かれますよ。
そして、子どもが声をかけてきたら親子で一緒に読む。これが、図鑑を子どもの生活の一部にするために、一番簡単で効果的な方法です。
「16万人の脳画像を見てきた脳医学者が教える究極の子育て 『賢い子』は図鑑で育てる」著・瀧靖之
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瀧 靖之
東北大学加齢医学研究所 教授/スマート・エイジング学際重点研究センター センター長 東北大学大学院医学系研究科博士課程卒業。東北大学加齢医学研究所および東北メディカル・メガバンク機構で、脳のMRI画像を用いたデータベースを作成。脳の発達、加齢のメカニズムを明らかにする研究者として活躍する。読影や解析をした脳MRIは16万人以上。 『16万人の脳画像を見てきた脳医学者が教える究極の子育て「賢い子」は図鑑で育てる』(講談社)、『「賢い子」に育てる究極のコツ』(文響社)ほか著書多数。
東北大学加齢医学研究所 教授/スマート・エイジング学際重点研究センター センター長 東北大学大学院医学系研究科博士課程卒業。東北大学加齢医学研究所および東北メディカル・メガバンク機構で、脳のMRI画像を用いたデータベースを作成。脳の発達、加齢のメカニズムを明らかにする研究者として活躍する。読影や解析をした脳MRIは16万人以上。 『16万人の脳画像を見てきた脳医学者が教える究極の子育て「賢い子」は図鑑で育てる』(講談社)、『「賢い子」に育てる究極のコツ』(文響社)ほか著書多数。