では、BSやCSの電波は、なぜそんなにわずかしか届かないのでしょうか。それは、電波がとおくはなれた人工衛星から、長い距離を飛んでやってくるからです。
地デジの電波は、東京都内やその近くであれば、スカイツリーから送られています。電波が飛んでくる距離は、だいたい100キロメートルくらい。
それに比べて、人工衛星は日本から3万8000キロメートルもはなれています。
地デジの電波塔は、人工衛星に比べれば、まるでおとなりにあるようなものですね。
地球のまわりを回っている人工衛星から送られてくるBSやCSの電波は、こんなに長い距離を飛んでくるので、途中であちこちに分かれてしまい、地上までたどり着ける電波はわずかしかありません。
電波も、とおくから飛んでくるのは大変なことなのですね。
ですから、お皿のかたちのアンテナで、すくなくなった電波を集めなくてはならないのです。
BSやCSアンテナのお皿のくぼみは、お皿のどこに電波があたっても、はね返った電波が1ヵ所に集まるようにできています。
このくぼみをむずかしい言葉でいうと「放物面(ほうぶつめん)」といいます。
お皿にあたった電波は、アンテナについているコンバーターに集まり、コンバーターが電波を受けとめて、電気信号に変えてテレビに送ります。
テレビマガジン編集部
日本初の児童向けテレビ情報誌。1971年11月創刊で、仮面ライダーとともに誕生しました。 SNS:テレビマガジンTwitter @t...