BS放送とCS放送のちがいは使っている人工衛星のちがいで、BSは放送衛星を、CSは通信衛星を使っています。
BS、CS放送のアンテナのかたちは、地デジのアンテナとずいぶんちがいますよね。地デジアンテナは、短いトゲトゲが何本もくっついたかたちですが、BSやCSのアンテナはズバリお皿です。
お皿アンテナだから弱い電波もしっかりキャッチ
電波望遠鏡や大きなパラボラアンテナも、こういうかたちをしていますね。
このお皿のかたちは、はるかとおくから飛んでくる、とてもわずかな電波をキャッチするためのかたちです。
かすかな電波をお皿のところで反射させ、コンバーターというところに集めて、電波を電気信号に変えて、おうちのテレビに送っています。
ひとりが歌うのとみんなで歌うのでは、みんなで合唱するほうが歌声が大きくなりますよね。
それとおなじで、ほんのわずかな電波でもたくさん集まれば、はっきりとした電波になるのです。
はるかかなたのとおい星から飛んでくる、かすかな電波でもしっかりキャッチできるのが、電波望遠鏡のかたち。
おなじかたちのBS、CSアンテナも、わずかな電波をしっかりキャッチできるのです。
BS、CSアンテナのしくみ
地デジの電波は、東京都内やその近くであれば、スカイツリーから送られています。電波が飛んでくる距離は、だいたい100キロメートルくらい。
それに比べて、人工衛星は日本から3万8000キロメートルもはなれています。
地デジの電波塔は、人工衛星に比べれば、まるでおとなりにあるようなものですね。
地球のまわりを回っている人工衛星から送られてくるBSやCSの電波は、こんなに長い距離を飛んでくるので、途中であちこちに分かれてしまい、地上までたどり着ける電波はわずかしかありません。
電波も、とおくから飛んでくるのは大変なことなのですね。
ですから、お皿のかたちのアンテナで、すくなくなった電波を集めなくてはならないのです。
BSやCSアンテナのお皿のくぼみは、お皿のどこに電波があたっても、はね返った電波が1ヵ所に集まるようにできています。
このくぼみをむずかしい言葉でいうと「放物面(ほうぶつめん)」といいます。
お皿にあたった電波は、アンテナについているコンバーターに集まり、コンバーターが電波を受けとめて、電気信号に変えてテレビに送ります。
BS、CSアンテナはまんまるじゃない?
でも、ほんとはまんまるじゃないんです。
よーく見ないとわかりませんが、BSやCSのお皿はちょっとだけタテに長い、だ円形をしています。
なぜまんまるではなくだ円形をしているかというと、まんまるだと集めた電波をキャッチするコンバーターがお皿のまんなかにきてしまうので、コンバーターが飛んでくる電波をさえぎってしまいます。
コンバーターが影をつくってしまうのですね。
電波望遠鏡のようなパラボラアンテナには、お皿の中心に影があります。
謎のこたえ とおくからくるよわい電波を集めて、しっかりキャッチできるかたちだから
テレビマガジン編集部
日本初の児童向けテレビ情報誌。1971年11月創刊で、仮面ライダーとともに誕生しました。 記事情報と付録の詳細は、YouTubeの『テレビマガジン 公式動画チャンネル』で配信中。講談社発行の幼年・児童・少年・少女向け雑誌の中では、『なかよし』『たのしい幼稚園』『週刊少年マガジン』『別冊フレンド』に次いで歴史が長い雑誌です。 【SNS】 X(旧Twitter):@tele_maga Instagram:@tele_maga
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