
飛行機はなぜ飛べるのでしょうか。つばさがついているから? たしかに飛行機にはつばさがついていますね。プロペラ機にもジェット機にも。飛行機によってかたちはちょっとずつちがいますけど、必ずつばさがついています。

ジェット機のつばさ 写真提供:日本航空
飛行機につばさはあってあたりまえ。でも、つばさがあるとなぜ飛べるのか、考えてみたことはありますか。今回は、飛行機のつばさに注目してみたいと思います。

プロペラ機のつばさ 写真提供:日本航空
そもそも、飛行機のつばさはどんなはたらきをしているのでしょうか。どうやら空気と関係がありそうな気がしますね。
空気がつばさを持ち上げる
飛行機が空へ飛び立つときは、滑走路ですごいスピードを出します。このとき、つばさもすごいいきおいで風を切って進んでいます。
そして、新幹線のはやさくらいまでスピードが上がったとき、飛行機はあたまをななめ上へ持ち上げ、空に向かって飛んでいきます。
これが、わたしたちのいつも見ている飛行機が離陸するときのすがたです。
そして、新幹線のはやさくらいまでスピードが上がったとき、飛行機はあたまをななめ上へ持ち上げ、空に向かって飛んでいきます。
これが、わたしたちのいつも見ている飛行機が離陸するときのすがたです。

離陸する飛行機 写真提供:日本航空
飛行機のスピードが上がれば上がるほど、目には見えませんが、つばさの上の面と下の面で空気がいきおいよく流れています。この空気の流れるスピードは、飛行機のスピードが上がるほど速くなります。
飛行機が飛ぶためには、つばさの形と空気が大事なはたらきをするのです。
つばさを真ヨコから見ると、上半分がすこしふくらんだ流線形をしています。うしろのほうはとがっていますね。
飛行機があたまをななめ上へ持ち上げると、飛行機の胴体に水平についているつばさもななめ上を向きます。
飛行機が飛ぶためには、つばさの形と空気が大事なはたらきをするのです。
つばさを真ヨコから見ると、上半分がすこしふくらんだ流線形をしています。うしろのほうはとがっていますね。
飛行機があたまをななめ上へ持ち上げると、飛行機の胴体に水平についているつばさもななめ上を向きます。

つばさの上と下の空気
つばさの上の空気のスピードアップには、つばさのうしろがとがっていることも役立っています。つばさのうしろがとがっていると、うしろへ吹き下ろす風がつばさの上の空気を引っぱるので空気の流れはさらに速くなります。
空気の流れるスピードがはやくなると、空気はすくなくなります。つばさの上の空気は、はやく、すくなくなり、つばさの下の空気はおそく、たくさんあります。
そうすると、つばさの上と下で、大きな空気の差(気圧の差)が生まれます。こういう大きな差ができると、空気はおおいほうからすくないほうへ、いきおいよく向かおうとしますから、つばさには下から押し上げる力がつよくはたらきます。
空気の流れるスピードがはやくなると、空気はすくなくなります。つばさの上の空気は、はやく、すくなくなり、つばさの下の空気はおそく、たくさんあります。
そうすると、つばさの上と下で、大きな空気の差(気圧の差)が生まれます。こういう大きな差ができると、空気はおおいほうからすくないほうへ、いきおいよく向かおうとしますから、つばさには下から押し上げる力がつよくはたらきます。
空気の力のつよさはものすごく、重い飛行機でも持ち上げてしまうのです。このように、つばさが空気に押し上げられることで、飛行機は空に舞い上がることができるようになります。
飛行機のテーブルはななめ
飛行機がななめ上を向いているのは、飛び上がるときだけではありません。高いところまで上昇して、水平に飛びつづけているときでも、飛行機はややななめ上を向いています。

つばさの角度で飛ぶ力が変わる
飛行機にも重力がはたらいていますから、つばさを押し上げる空気の力が重力に負けてしまうと、飛行機は落ちてしまいます。
つばさを持ち上げる力は、飛行機のスピードとつばさの角度で決まります。飛行機が落ちないためには、エンジン全開で飛べばよいのですが、それでは燃料がすぐになくなってしまいます。あまり燃料を使わずに飛ぶために、飛行機は3度ななめ上を向いています。ななめ上を向くとつばさの上がる力を増して、飛行機はエンジン全開にしなくても水平に飛び続けられます。
ですから、重力とつり合う押し上げる力が出せるように、飛行機はななめ上を向いた姿勢をつづけているのです。
つばさを持ち上げる力は、飛行機のスピードとつばさの角度で決まります。飛行機が落ちないためには、エンジン全開で飛べばよいのですが、それでは燃料がすぐになくなってしまいます。あまり燃料を使わずに飛ぶために、飛行機は3度ななめ上を向いています。ななめ上を向くとつばさの上がる力を増して、飛行機はエンジン全開にしなくても水平に飛び続けられます。
ですから、重力とつり合う押し上げる力が出せるように、飛行機はななめ上を向いた姿勢をつづけているのです。

飛行機は水平飛行でもななめ上を向いている
飛行機が水平飛行のときでもななめ上を向いているので、座席の前についているテーブルは、すこし手前が高くなるようにかたむいています。
このかたちだと、飛行機がななめ上を向いているとき、テーブルがちょうど平らになるからです。
このかたちだと、飛行機がななめ上を向いているとき、テーブルがちょうど平らになるからです。

座席のテーブルはかたむいている
飛行機のつばさのはたらき、すこしわかってもらえましたか。
飛行機はジェット機もプロペラ機も、つばさでじょうずに空気の力をつかいながら大空を飛びまわっているのですね。
空気は目に見えませんけれども、ほんとうに大きな力を持っています。
飛行機はジェット機もプロペラ機も、つばさでじょうずに空気の力をつかいながら大空を飛びまわっているのですね。
空気は目に見えませんけれども、ほんとうに大きな力を持っています。
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テレビマガジン編集部
日本初の児童向けテレビ情報誌。1971年11月創刊で、仮面ライダーとともに誕生しました。 記事情報と付録の詳細は、YouTubeの『テレビマガジン 公式動画チャンネル』で配信中。講談社発行の幼年・児童・少年・少女向け雑誌の中では、『なかよし』『たのしい幼稚園』『週刊少年マガジン』『別冊フレンド』に次いで歴史が長い雑誌です。 【SNS】 X(旧Twitter):@tele_maga Instagram:@tele_maga
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