サバイバル達人・あばれる君が教えるアウトドアテクニック[火おこし編]

親子で一緒に楽しむ! 初心者でも簡単たき火の極意。ミニ実践動画付き!

テレビマガジン編集部

準備さえキチンとすれば マッチがなくても、たき火ができる!

いざ、たき火を始めようとして、マッチでいきなり太いまきに火をつけようと思っても、さすがに無理があります。

では、どうすればよいのでしょうか?
両手に、広葉樹のまきを持つあばれる君  写真/『あばれる君のすぐに使えるサバイバル大全』より
燃えやすいものから、火もちのよいものへ。これが、たき火を始めるときの基本の考え方です。 

このイメージをアイテム順に並べてみると、火口(ほくち)→たきつけ→細いまき→太いまき……となります。火口(ほくち)とは、着火するための燃えやすい材質のもののことをいいます。

具体的なものを例として挙げると、
【火口におすすめのもの】
麻ひもをほぐしたもの、ススキの穂、ガマの穂、タンポポの綿毛など

【たきつけにおすすめのもの】
枯れ葉、枯れ草、松ぼっくり、杉の葉、木の皮、新聞紙など

左から、ススキの穂、ガマの穂、落ち葉、松葉と松ぼっくり  イラスト/吉山みかん

キャンプ場では、さすがに落ちているまきを探すことはできなくても、火口やたきつけになるものは、そのあたりで見つかる可能性もあります。

まずは親子で、たきつけ探しに挑戦してみるのも楽しいはずです。

火の使い方を考えてかまどを組む

単純に、たき火をして木を燃やすだけであれば、空気の通り道(風の向き)を考慮して、まきを組めばすぐにたき火が始められます。
ですが、かまどとして調理にも使うとなれば、まずは場所選びから。

キャンプ場などでたき火の練習をする場合には、直火がOKな場所かどうか? まわりに燃えやすいものはないか? 寝る場所からの距離や、調理場所としての動線は問題ないか? など、安全性と使い勝手の両面からチェックして場所を決定することが大切です。
まず、大きめの石で枠を作ってから、すき間を小さめの石でうめていく  写真/『あばれる君のすぐに使えるサバイバル大全』より
たき火をするには、かまどを中心に直径3メートルほどの空間が必要と覚えておきましょう。

そして、いよいよかまど作りです。
河原など石があるところでは、風上側を開けるように「コ」の字型に石を組んでかまどを作ります。林では丸太を組んで作ればいいし、何もなければ穴を掘って作ります。イラストを参考にしてみてください。
かまどはいろいろな形で作れる  イラスト/吉山みかん

まきの組み方は、炎の形をイメージする!

かまどができたら、今度はまき組みです。まきの組み方には、いろいろな種類があります。
井げた型にまきを組む、あばれる君  写真/『あばれる君のすぐに使えるサバイバル大全』より
あばれる君からのアドバイスとしては、火力を狭い範囲に集中させ、少ないまきを長く燃やしたいなら山型。見た目がハデで、キャンプファイヤーのように炎をあげたいなら、井げた型。下に数本のまきをしいてから2段ほど井げたに組めば、調理にも使いやすい火床が作れるとのことでした。
火を燃やすのに必要なのは、高い温度と燃料、そして酸素です。

だから、山型でも井げた型でも、風向きに合わせて空気の取り入れ口を開け、そこにたきつけを置き、火のついた火口を入れるスペースを用意しておきます。
あばれる君は今回、麻ひもをほぐして作った自作の火口を用意した  写真/『あばれる君のすぐに使えるサバイバル大全』より
火力が安定するまでは、燃えやすいたきつけと細いまきを追加できるようにしておけば、たき火の準備はカンペキです!
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