あの日、あの時、胸躍らせて目撃したのは何だったのか? 今回取り上げるのは「6月13日」(1998年)。
宇宙人が集会を開いているという通報を受け、森野町に向かったナカジマ隊員。彼はそこで学生時代の恋人、神保紀子と再会する。しかし、彼女にはある秘密があった。
ジャギラの樹
紀子によると、その樹に花が咲いて以降、夜中に緑色に光る目をした人々が集まるようになったらしい。さらに、自分も無意識のうちにその場にいたという。
ふたりがジャギラの樹に行くと、紀子の父親と、ジャギラの樹を調べている植物学者の青木という男性がやってきた。紀子の生まれた神保家は、代々ジャギラの樹を守ってきた一族らしい。
言い伝えによると、ジャギラの樹は200年前に宇宙から飛来し、急速成長して花を咲かせた。人々はその花粉を吸うと、魂を抜かれたように朦朧としてしまう。そして、ジャギラの樹とともに現れた旅の僧侶は「200年後にまた花が咲く、そのときこの地は楽園となるであろう」と言って去っていったらしい。そして、その言い伝えどおり、最近になってジャギラの樹に花が咲いたのだ。
正座して紀子の父から言い伝えを聞くうちに、足がしびれてしまったナカジマは、持参した超小型宇宙人探知機を誤って起動してしまう。すると、探知機は紀子に反応を示していた。