あの日、あの時、胸躍らせて目撃したのは何だったのか? 今回取り上げるのは「12月21日」(1996年)。
かつて、鬼が封じ込められたという伝説が残る宿那山(すくなやま)。ある日、3人の盗人がお堂の中に祀られている刀を盗み出したことで、宿那鬼(すくなおに)が復活してしまう。現場に到着したダイゴは、窃盗団の男のひとりに乗り移った、宿那鬼を封印した剣豪・錦田小十郎景竜(にしきだこじゅうろうかげたつ)と出会う。
お堂の刀が盗まれる
通報を受けGUTSは現場に向かった。老警官は、この地方に伝わる伝説の鬼神「宿那鬼」が蘇ったという。一方、お堂を荒らした男たちは宿那山を出て食事をしていたが、上村は刀のことが気になって仕方がなかった。ひとりで車に戻った上村だったが、突然「愚かな奴らじゃ」という声が響き、身動きが取れなくなってしまう。そして、上村はその声に体を乗っ取られてしまうのだった。
一方、ダイゴたちは老警官たちからくわしい事情を聞いていた。宿那鬼の伝説とは、その昔、錦田小十郎景竜という剣豪に鬼神・宿那鬼が退治され、宿那山に封印されたというものだった。老警官によると、お堂には景竜の像と景竜が使った刀が祀られており、刀が盗まれたため封印が解かれてしまったという。すると、山の各所に巨大な手足が出現したのだった。