
リリーからリリーを救え!
そのとき、万丈目はオルゴールの中にネックレスやボルトとナット等が入っていることに気づく。万丈目たちは知らなかったが、ネックレスは「自分が死んだらリリーにプレゼントする」と語ったのちに命を落とした、女性の曲芸師の物、ボルトとナットは、先日事故を起こした車が接触したガードレールから紛失していたものだったのだ。
その後、由利子の同僚の記者ふたりはセスナ機で飛行中に少女の幽霊と遭遇する。その姿は、リリーだった。リリーは新婚であるカメラマンの指輪を求め、彼女に襲われたセスナ機は墜落してしまう。再びリリーの元を訪れた万丈目たちは、カメラマンの指輪を発見するが、リリーは「何も知らない」「朝になると、いつのまにかオルゴールの中に何かが入っている」と語るばかりだった。
状況を万丈目たちから聞いた一の谷博士は、リリーと分離した精神が自らの肉体を殺そうとしていると考えた。状況が切迫していることを知り、リリーと面会しようとする万丈目たちだったが、リリーは既に赤沼の元から姿を消していた。山中に続く線路を歩くリリーは母親を求め、分離した精神に誘導されていたのだ。
万丈目と一平は一の谷博士が作り出した装置・超短波ジアテルミーでリリーを捜索。発見したときにはすぐ近くまで機関車が迫っていた。機関車がリリーに接触する直前、超短波ジアテルミーによりリリーの精神は肉体と一体化し、ギリギリのところで万丈目はリリーを救い出すのだった。