
『あらしのよるに』を読めば世界中が平和になる

輝星:最近また『あらしのよるに』を読み返しました。すると、幼いころ感じていたことよりも、もっと深い教訓が描かれていると気づいたんです。
嵐の夜に、暗闇で出会ったガブとメイ。互いの姿が見えなかったからこそ、2匹はとても仲良くなれたんですよね。
私は誰かと初めて会ったとき、つい見た目の印象で「こんな人なのかな」と内面を想像してしまうことがあります。
でもガブのように、ちょっと怖い見た目の人でも、心が温かいこともある。人は見た目だけで判断しちゃいけないと、改めて思いました。

輝星:また今の世界で起きている、仲良くなることが難しい人間関係についても、改めて考えさせられました。
戦争している国同士や、優劣のついた上下関係などです。
でも『あらしのよるに』の世界では叶っています。絶対に交わらないとされているオオカミとヤギが、互いに認めあい、助けあい、求めあう物語です。
たくさんの人がこの物語に触れて、固定概念のない、優しくて平和な世の中になったらいいなと思いました。