【3~6歳】触れ合う人が増え社会性を身に付ける「就学前期」にピッタリな絵本 国立小・元司書教諭が厳選
【絵本でことばを育んだり心を耕したりすることで、国語力の素地を養う#4】親子で一緒に楽しむことから始まる読書習慣
2024.10.10
書店や図書館には多種多様な絵本が並びます。これらたくさんの絵本の中から、「いったい、どれを読み聞かせたらいいの?」と、迷ってしまったことがある方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、3~6歳の子どもたちに向けた絵本と、その選び方を紹介します。触れ合う人が増え社会性を身に付ける「就学前期」にピッタリな絵本を京都女子大学准教授の齊藤先生に教えてもらいました。
◆齊藤和貴(さいとうかずたか)
京都女子大学発達教育学部教育学科准教授。東京都公立小学校および東京学芸大附属小金井小学校にて28年間、教育活動や授業実践に取り組んできた経験を持つ。司書教諭の経験を生かし、「絵本を活用した授業づくり」にも精力的に従事。著書に『豊かな心と思考力を育む 絵本で広がる小学校の授業づくり』(小学館)などがある。
※4回目/全7回(#1を読む、#2を読む、#3を読む、#5を読む、#6を読む、#7を読む)(公開日までリンク無効)
触れ合う人が増え社会性を身に付ける「就学前期」の絵本選びのポイント
園でたくさんの絵本を読み聞かせしてもらったり、自分から手にとって読み始めたりする子どもが多くなる時期です。
「文字や数字に興味をもちはじめ、自分で声に出して読もうとする子どもも出てきます。もちろん、読み聞かせも大好きになります。大人や保育者に読んでほしいと求めるようにもなってきます。
楽しさやわくわくが生まれるストーリー絵本(物語)だけでなく、ことばのリズムや同じフレーズが繰り返し登場する絵本も好まれます」と齊藤先生。
「この時期、子どもたちの知的好奇心も一層強くなり、自分から働きかけて確かめたり観察したりすることへの意欲も格段に高まります。
家庭生活や園での生活を通して、さまざまな人々と関わり、体験を重ね、身近な環境への気づきや認識を広げていく時期でもあります。ですから、子どもたちの日常生活や季節の変化、季節の行事などとつなげて絵本を選ぶとよいでしょう」(齊藤先生)