【子どもの「体験格差」】感じている親は6割 格差を実感した瞬間

経済格差や地域格差 子どもの友達やSNSを見てママがつい比べてしまう瞬間とは

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具体的にどのような体験をさせているのか聞いたのが上記のグラフです。トップ3は順に「博物館や動物園などの施設」「国内旅行」「自然体験」となっています。「芸術鑑賞」や「スポーツ体験」「スポーツ観戦」などと比べて、比較的年齢が低くても楽しめる体験に回答が多く集まっている印象です。

「体験格差」を意識したママは6割

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次に「体験格差」を意識した経験について聞きました。「よくある」「たまにある」と回答した親が合わせて6割を超えている一方、「まったくない」と回答した親も16%となっています。

「体験格差」を意識した瞬間

ここからは「どんなときに体験格差を意識したか」という質問に対する回答をご紹介していきます。

・お金をかけてできる体験(ディズニーランドなどのテーマパーク、飛行機にのっての長期旅行や海外旅行、毎週末出かけるなど)をしているお友だちがいて羨ましいと子どもから聞かされることがある。そんなに行ける頻度も多くないわが家と比べると、これが体験格差なんだなと感じる。

・場数を踏んでるお子さんに会うと、いろいろと経験しているんだなと感じる。


子どものお友達を通して「体験格差」を実感したという声です。

・子どものお友達がキャンプやスキーなどのアウトドアの話をしているとき。我が家は夫婦ともにアウトドアは苦手なので、体験させてあげたほうがいいのかなと思うこともある。

・親御さんの考え方を聞いたとき。休日の子どもの遊び場がゲームセンターばかりと聞くと考え方の差を感じる。


親の意向も「体験格差」の理由のひとつかもしれません。特に子どもが小さいころは体験の情報を得るのは親が多いため、親の趣味嗜好に左右されがちです。

・都会と地方の差は感じています。良くも悪くも自然いっぱいの体験ができている地方チームの甥っ子。毎週末近くでいろいろなイベントがあり、行こうと思えば美術も芸術も簡単に触れられる都会っ子の我が子。この差について家族に言われて気がつきました。

子どもの体験における「地域格差」を実感したという意見もありました。このママの気づきにもあるように、その地域にいるときはなかなか気づかないもの。外部から指摘されて初めて意識する体験格差も存在するようです。

・自分が子どものころ(地方住まい)と比べて、今の居住地は水族館や科学館などの施設が多く、お金を払えばさまざまな子ども向けの体験教室で刺激を受けることができるので格差があると感じる。

「子どもの『体験格差』実態調査」(チャンス・フォー・チルドレン、2023年7月 ※注)によると、体験への年間支出額が地方(非三大都市圏)で約4万9000円、都市部(三大都市圏)で約7万7000円となっており、都市部のほうが1.6倍ほど高くなっています。理由として、地方は民間業者よりも地元のボランティアなどが運営するクラブなどが多いことが考えられます。

※注:公益社団法人チャンス・フォー・チルドレンによる「子どもの「体験格差」実態調査 最終報告書」(2023年7月) P.48参照

「地域格差」については、子育て中のママを集めた座談会でもこんな意見が。

・地方に住んでいるが、ならいごとの種類が少なく、徒歩で通える場所にないため車で送迎が必須。働きながらだと送迎はきつい。子どもは今4歳でスイミングやダンスを習わせているが、大きくなってからプログラミングなどをやりたいと言われても、地域柄マイナーなならいごとはさせられないかもしれないと心配している。(年中と1歳の女の子のママ)

地方だと送迎が必須の場所が多く、親に送迎する時間的余裕があるかどうかも「体験格差」につながります。

・働いていなければ一緒にいろんなところに行けるのにと思う。

時間的な理由は送迎以外にも。親の仕事の休みと子どもの学校の休みが合わなければ、そもそも一緒に体験する機会を作れません。

・インスタで友人たちがキャンプなどの自然体験や、雪・海などの季節ならではのアクティビティを楽しんでいる様子を目にしたとき。

・ネットでそのような記事を見たとき。

・海外旅行に行っているYouTuberのチャンネルを子どもたちが見ているとき。


今は身近な人以外の情報も簡単にインターネットやSNSなどを通して知ることができます。親も子も「格差」を意識せずに生活するのは難しいですよね。

・上の子ども2人が少年野球をやっているため、下の子ども2人は土日祝も野球ばかりでなかなか体験をする機会がない。

ならいごとで時間がとられてしまい、ほかの体験をする余裕がないという声もありました。コクリコラボでは「きょうだい間の体験格差」に焦点を当てた記事も公開予定。あわせてお読みください。

どうしても比較してしまう「体験格差」の根深い背景

今回の調査では「我が子に十分な体験をさせてあげられていると思うか」という問いに対して約6割が「させられている」と自負している一方、約24%が「どちらともいえない」と回答しています。体験格差を意識する瞬間を聞いてみると、どの答えも周囲と比較し、さらに自分たちよりも体験のバリエーションが多かったり、体験にかかる金額が大きかったりすることを意識していることがわかりました。

ただ「よそはよそ、うちはうち」「上を見ればきりがない」などと簡単に割り切れる問題ではないのが「体験格差」の難しいところです。次回のコクリコラボの記事では、ママたちが考える「体験格差」の理由、そして負担に感じている実態にせまります。

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コクリコとAnyMaMa LIFESTYLE.Labが協働で、子育て課題解決×読書文化を目指すプロジェクト「コクリコラボ」。 ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」で活躍するママたちのリアルな声を集めながら、新たなサービスや取り組み、ライフスタイルのアイデアを生み出していきます。 (Any MaMaについてはこちら:anymama.jp Twitter: @AnyMaMaJP )​

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