子どもの肌トラブル夏場に急増! デリケートな肌を守る3つの基本を専門医が伝授

皮膚科医・野崎誠先生に聞く「夏の肌トラブル対処法」 #1 スキンケア方法と赤ちゃんの日焼け止め

皮膚科医:野崎 誠

室内の環境を整えることも広い意味でのスキンケア

野崎先生:もうひとつ、室内環境、つまり気温と湿度にも気を使いましょう。この2つをコントロールして、室内環境を整えることは、肌にとっても重要です。

クーラーが体に悪いと思い、つけるのを我慢する人がいるかもしれませんが、それは肌にとっては逆効果。

夏場は、外を歩くだけでどうしても汗をかきますから、家の中はできるだけ快適な状態に保つようにするといいですね。湿度もしっかりコントロールして、できれば50%以下に抑えるのが理想です。室温も汗をかかない程度に下げておくことが、広い意味でのスキンケアになるのです。

「肌のためには我慢しないでエアコンを上手に使いましょう」(野崎先生)

紫外線対策のしすぎは要注意! ビタミンD不足のリスクも

──紫外線対策も気になります。赤ちゃんは日焼け止めを使ってもいいのでしょうか?

野崎先生:紫外線対策についてですが、自分で動き回ることができない赤ちゃんの場合は、やりすぎはむしろよくないと言われるようになってきました。理由は、過度に紫外線対策をすることによって、日光に当たることで作られるビタミンなどが作られなくなってしまうからです。

骨の健康を維持するビタミンDは、日光が当たることによって皮膚で作られるビタミンです。しかし、紫外線対策をしすぎることによってビタミンDが不足して、骨が弱くなったり変形したりする、くる病のリスクが高くなることが指摘されています。

こうしたことを防ぐには、過度に日焼け止めを塗らず、ママやパパが行動を気をつけてあげることで、紫外線対策をするのがお勧めです。

例えば、ベビーカーに日よけを付けたり、日陰を歩くようにしたり。また、赤ちゃんを外へ連れていくのは日差しが弱い時間帯にするなどの工夫で、紫外線を浴びる量は2分の1~3分の1くらいまで減らすことができます。

もしも日焼け止めを使うとすれば、SPFが高いものを選ぶよりも、SPFが低いものをこまめに塗り直すのが効果的です。これは1歳以降の子どもにも当てはまることですが、日常生活であればSPF15~20もあれば十分です。あまり数値が高いものだとかぶれることがあるので注意しましょう。

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子どもの肌はキメが整っていてきれいに見えますが、実はたんぱく質や水分量が少なく大人の肌よりもデリケートということがわかりました。

①洗う②流す③保湿する、の3つのステップで、子どもの肌を守ってあげましょう。

2回目では、「とびひ」・「水イボ」・「イボ」・「手足口病」・「アトピー性皮膚炎」について、主な症状と対処法を引き続き、野崎先生に解説していただきます。

取材・文/横井かずえ
撮影/土居麻紀子

子どもの皮膚トラブルは全3回。
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医薬専門新聞『薬事日報社』で記者として13年間、医療現場や厚生労働省、日本医師会などを取材して歩く。2013年に独立。 現在は、...