【働くママの労働問題】正しい退職のしかたとは?[社労士が回答]

働くママのお悩み解決 職場問題モヤモヤ相談室【連載】第8回 (2/2) 1ページ目に戻る

社会保険労務士、行政書士:小西 道代

会社を辞めるときは退職マナーも重要

半年や1年など、雇用(契約)期間の決まりがない人の場合、民法では2週間前までに退職の意思を会社側に伝えれば、会社を辞められるとしています。

加えて民法では、意思表示の方法を「文書で」と限定はしていないので、退職の申し入れは口頭でも問題ありません

しかし、わだかまりのない退職を目指すなら、就業規則に沿った行動をオススメします。就業規則に「退職する場合は、少なくとも1ヵ月前までに退職届を提出し……」と記載されているなら、規定の手続きをとりましょう。

退職日までに余裕があると、引き継ぎがしっかりと行えるだけでなく、お世話になった人たちへの挨拶も十分にできます。大人として、礼儀にかなった行動を心がけてください。

─働くママの声への回答─

民法では、2週間前までに退職の意思を会社側に伝えれば、会社を辞められる。
ただし、わだかまりのない退職をしたいなら、就業規則に沿った行動がオススメ。

「後任が見つかるまで退職は待って!」といわれた場合の対処法

退職を申し入れたけれど、「後任が見つかるまで退職は待ってほしい」と会社からいわれる場合があります。

この言葉に応じるかどうかは退職希望者の判断になりますが、もし応じるときは、退職日を明確にしたうえで受け入れることが肝心です。

また、さまざまな理由で退職を引き延ばしされる場合は、パワハラや退職拒否にあたる可能性があり、違反・違法になることがあります。

会社の態度が強引で、退職したいのにいつまでたっても辞めさせてくれないときは、労働基準監督署に対応を相談しましょう

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こにし みちよ

小西 道代

Mishiyo Konishi
社会保険労務士、行政書士

社会保険労務士法人トップアンドコア代表。行政書士法人グローアップ代表。All About労務管理ガイド。大学卒業後に日本マクドナルドに入社。多数の店舗運営を行い、幅広い年齢層の人々と一緒に働くことで労務管理・組織運営に興味を持つ。その後、法律事務所や社会保険労務士事務所に勤務。カフェ経営も経験し、労働者と経営者の両視点を養い、働く場には風通しのよい労働環境や組織づくり、ルールが重要だと痛感する。現在は正社員から派遣社員、アルバイト、経営者の広い視点を活かした労務相談を行っており、事案のアドバイスだけでなく解決へも導いている。 著書に『正社員で働く人のための労務問題のトリセツ』(つちや書店)がある。

社会保険労務士法人トップアンドコア代表。行政書士法人グローアップ代表。All About労務管理ガイド。大学卒業後に日本マクドナルドに入社。多数の店舗運営を行い、幅広い年齢層の人々と一緒に働くことで労務管理・組織運営に興味を持つ。その後、法律事務所や社会保険労務士事務所に勤務。カフェ経営も経験し、労働者と経営者の両視点を養い、働く場には風通しのよい労働環境や組織づくり、ルールが重要だと痛感する。現在は正社員から派遣社員、アルバイト、経営者の広い視点を活かした労務相談を行っており、事案のアドバイスだけでなく解決へも導いている。 著書に『正社員で働く人のための労務問題のトリセツ』(つちや書店)がある。