金田一先生 スマホは子どもの国語力に影響なし! 事実と意見を区別する力が必要
国語の神様・金田一秀穂先生に聞く「国語力を養う親子の時間」#1〜デジモノの影響編〜
2021.12.16
日本語学者:金田一 秀穂
親子ともども情報の波におぼれないように
そのうえで、親は普段から子どもの会話やメディアなどの情報についてもできるだけ精査して、「これは意見だよね。事実じゃないよね」と、事実である「ファクト」と、意見の「オピニオン」を区別して教えてあげるといいでしょうね。
親自身の普段の言葉の使い方にも注意が必要です。例えば、「今、寒いな」というのは個人の体感で、「今の最低気温は12℃」はれっきとした事実。隣の人が「寒い」と言ったからといって、自分も寒いとは限らない。「今の気温は12℃である」という事実をもとに、判断する習慣をつけておくんです。
基本的に子どもは親の背中を見て育ちます。親が誰かの意見を事実として受け取り流されていたら、子どももそうなりやすい。まずは親自身が、「それは本当? 誰かの個人的な意見じゃない?」と一つ一つ考えていくことから始めてみてはどうでしょうか。
取材・文/桜田容子
金田一先生の記事は全4回です。
次回(#2)は 「ヤバい」を連発する子どもに親ができる語彙力アップ
21年12月20日公開です(公開日までリンク無効)
桜田 容子
ライター。主に女性誌やウェブメディアで、女性の生き方、子育て、マネー分野などの取材・執筆を行う。2014年生まれの男児のママ。息子に揚げ足を取られてばかりの日々で、子育て・仕事・家事と、力戦奮闘している。
ライター。主に女性誌やウェブメディアで、女性の生き方、子育て、マネー分野などの取材・執筆を行う。2014年生まれの男児のママ。息子に揚げ足を取られてばかりの日々で、子育て・仕事・家事と、力戦奮闘している。
金田一 秀穂
1953年生まれ。東京外国語大学大学院日本語学専攻課程修了。中国大連外語学院、米イエール大学、コロンビア大学などで日本語講師を務め、現在は杏林大学外国語学部客員教授。専門は日本語学。日本語学を専門とする。著書に『15歳の日本語上達法』(講談社刊)、『日本語大好き』(文藝春秋刊)など。編集に『学研現代新国語辞典』(学研プラス)など。
1953年生まれ。東京外国語大学大学院日本語学専攻課程修了。中国大連外語学院、米イエール大学、コロンビア大学などで日本語講師を務め、現在は杏林大学外国語学部客員教授。専門は日本語学。日本語学を専門とする。著書に『15歳の日本語上達法』(講談社刊)、『日本語大好き』(文藝春秋刊)など。編集に『学研現代新国語辞典』(学研プラス)など。