黒柳徹子と天才子役が初対面! トットちゃん役への「意気込み」と叶えたい「夢」
映画『窓ぎわのトットちゃん』トットちゃん役 大野りりあなさんインタビュー
2023.08.11
編集者・ライター:山口 真央
黒柳徹子さんが1981年に書き下ろした、自伝的小説『窓ぎわのトットちゃん』。
発売から40年以上経っても愛され続けるこの小説は、20以上の言語に翻訳され、全世界での発行部数は約2500万部!
そんな大ベストセラー小説が、2023年12月、アニメーション映画として公開されます。
主役の声に選ばれたのは、7歳(2023年8月現在)の大野りりあなさん。5歳のときに『窓ぎわのトットちゃん』に出会い、この物語が大好きになったそうです。
りりあなさんは、どんなことがきっかけで『窓ぎわのトットちゃん』を手にしたのでしょうか。また、トットちゃんを演じたときの気持ちや、黒柳徹子さんに初対面したときのことなど、りりあなさんのリアルな気持ちをうかがいました。
いつか『徹子の部屋』で徹子さんとおしゃべりしたい
──『窓ぎわのトットちゃん』の物語を知ったのはいつですか。
大野りりあなさん(以下りりあな、敬称略):5歳のときに、アナウンサーや俳優になってみたいと思って、芸能のお仕事をはじめました。初めてのことばかりで不安になっていたとき、お母さんが『窓ぎわのトットちゃん』の本を渡してくれたんです。
トットちゃんは学校がかわっても、毎日とっても楽しそう! 新しい環境のなかでも、頑張れば成功できると知って、勇気をもらいました。
だから、トットちゃん役のオーディションのことを聞いて「絶対やりたい」と思ったんです。オーディション会場では本物のマイクに興奮して、テンションがあがっちゃいました!
──元気いっぱいお話しできたのが、よかったのかもしれませんね。トットちゃんを演じてみて、どうでしたか。
りりあな:私とトットちゃんは、似ているところがあるなって思います。たとえば、おしゃべりするととまらなくなるところ。どんどん楽しくなって、3時間45分ぐらい話しちゃうこともあります(笑)。
アフレコはとっても楽しかったです。特に、トットちゃんが早口でおしゃべりするシーン! 監督さんに「こうすれば、もっとトットちゃんみたいになれるよ」とアドバイスをもらいながら頑張りました。
アニメの動きに合わせて話すのは難しいときもあったけど、トットちゃんを演じれば演じるほど「こんな子なんだ」って、トットちゃんのことがわかって。前よりもっと、トットちゃんのことが好きになりました。
──すばらしい感性ですね! 『窓ぎわのトットちゃん』の作者、黒柳徹子さんにはお会いしましたか。
りりあな:はい、一度だけお会いすることができました。お部屋に入ったら、徹子さんがソファに座っていてびっくり! でも徹子さんが話しかけてくれたり、握手もしてくれて、どんどん楽しくなりました。
いつか『徹子の部屋』に遊びに行ってみたい。もし叶ったら『窓ぎわのトットちゃん』のお話がしたいです。「本当にこんな子だったんですか」とか、「このときはどんな気持ちだったんですか」とか。聞きたいことがいっぱいあります。
本を読むのが大好き! SDGsや戦争について学びたいです
──5歳で『窓ぎわのトットちゃん』を読んだとのことですが、いまも読書はしていますか。
りりあな:学校で本を読む取り組みがあって、1日に3、4冊は読んでいます。最近読んでおもしろかったのは『マララのまほうのえんぴつ』(ポプラ社)。トットちゃんのお話もそうだけど、おもしろいだけじゃなく、いろんなことを学べる本を読むのが好きです。
最近はSDGsにハマっていて、どうすれば世界中がいい環境になるのか、書いてある本が読んでみたい。あとは戦争のことがわかる本も読んでみたいです。
──『窓ぎわのトットちゃん』にも、戦争のお話が書かれています。読んだとき、どう感じましたか。
りりあな:お父さんから、戦争がどんなものか教えてもらっていましたが、日本でも戦争があったことは、トットちゃんの本を読んでから知りました。
お話を読んだときは、涙が止まらなくなってしまって。大切な人や場所を失うのに、なぜ起きてしまうんだろうって思いました。みんなが一つになって、平和な世界になってほしいです。
映画『窓ぎわのトットちゃん』でも戦争のシーンや、トットちゃんのお友達に起こるつらいシーンがありました。演じるときは悲しい気持ちになってしまうけれど、映画を見た人に感動してもらえるように頑張りました。
──『窓ぎわのトットちゃん』には、トットちゃんに「君は、ほんとうは、いい子なんだよ」と声をかける小林宗作先生が出てきます。もし目の前に小林先生がいたら、りりあなさんはどうしますか。
りりあな:『窓ぎわのトットちゃん』には、トットちゃんの長いお話を、小林先生が聞くシーンがあります。もし小林先生が私の目の前にいたら、私もトットちゃんみたいに、小林先生に全部のことを話したいですね。小林先生に「うん、うん」って優しくうなずいてほしいです。
トモエ学園がいまもあったら、絶対に通ってみたい! 電車が教室になっているのも楽しいし、自由にやりたいことができるから。個性あふれるお友達と一緒に学べることも、いいなって思います。
お泊まりとか肝試しとか、いろんな体験ができるのもおもしろそう。悲しいことがあっても、見守ってくれる小林先生がやさしくて。そんな小林先生と、トットちゃんのお話が本当に大好きです。
映画が公開したら、子どもも大人も、みんなで一緒に観にきてほしい。そして小林先生がつくった素敵な学校のことを、たくさんの人に知ってもらいたいです。私が『窓ぎわのトットちゃん』から勇気をもらったみたいに、観てくれた人たちに勇気や笑顔を届けられたらうれしいです。
映画『窓ぎわのトットちゃん』は2023年12月8日に公開!
黒柳徹子さんの自伝的小説が、この冬、アニメーション映画になります!
監督を八鍬新之介さん、キャラクターデザインを金子志津枝さんが手掛け、シンエイ動画がアニメーションを制作。日本アニメ界におけるトップクリエイターが集結し、映画化が実現しました。
第二次世界大戦が終わる少し前の時代を背景に、トットちゃんのまわりで巻き起こる幸せと深い愛情の物語。この冬、トットちゃんが日本中に感動と愛情をお届けします。
続報は公式ホームページにて随時公開中! ぜひチェックしてみてくださいね。
映画『窓ぎわのトットちゃん』特報 <2023年12月8日(金) 公開>
夏休みの読書にぴったり! 『窓ぎわのトットちゃん』
第二次世界大戦が終わるちょっと前まで、実際に東京にあった小学校「トモエ学園」と、そこに通っていた女の子、トットちゃんのことを描いたお話です。
「君は、ほんとうは、いい子なんだよ」校長の小林先生は、この言葉をトットちゃんに、繰り返し言ってくれました。その言葉は、トットちゃんの心の中に、大いなる自信をあたえてくれたのです。
映画『窓ぎわのトットちゃん』で、主演をつとめた大野りりあなさんも、5歳のときに夢中になってこの小説を読み、勇気をもらえたと話します。
トモエ学園の、子どもたちの心をつかんだユニークな教育の実際と、そこに学ぶ子どもたちの姿を描いた感動の名作。この夏、すべての子どもに読んでほしい物語です。
撮影/柏原 力(講談社写真部)
山口 真央
幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「おともだち」「たのしい幼稚園」「テレビマガジン」の編集者兼ライター。2018年生まれの男子を育てる母。趣味はドラマとお笑いを観ること。
幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「おともだち」「たのしい幼稚園」「テレビマガジン」の編集者兼ライター。2018年生まれの男子を育てる母。趣味はドラマとお笑いを観ること。