2022年、新しい年が始まりましたね! みなさんにとって、素晴らしい1年になりますよう、お祈りいたします。
今回は、絵本コーディネーター・東條知美さんが、お正月をテーマにした、縁起がよくおめでたい絵本をピックアップしてくれました。おせちを食べたり、お正月遊びを楽しんだりした後は、あたたかい部屋でゆっくりと絵本を読んではいかがでしょうか?
七福神が次々と登場するおめでたい1冊
あけましておめでとうございます!
1月1日、1年の始まりの日から、絵本のお話ができることをとても幸せに思います。今回は、お正月にぴったりの【縁起のいい絵本】をみなさんにご紹介させていただきます。
1冊目は、『どんぶらどんぶら七福神』(文:みきつきみ、絵:柳原良平)。表紙に描かれているのは、宝船に乗ったニコニコ顔の七福神。おめでたい雰囲気が伝わってきますね。
リズムのよい数え歌とともに、恵比寿さま、大黒天、毘沙門天、弁財天……と、七福神の姿が次々と描かれます。
♪ひとつ
ひときわ えがおの 恵比寿さま
じまんの つりざお えんやらほ
たいが つれたか こりゃ めでたい
♪ふたつ
ふっくり ほっこり 大黒天
しあわせ うちだす うちでの こづち
ほうねんまんさく とんとことん
調子をつけて読んでいただくと、お子さんもきっと楽しいと思います。
作者の柳原良平さんは、サントリーのウイスキー『トリス』のキャラクター、アンクルトリスの生みの親。有名なイラストレーターであり、装丁家、アニメーターとしても活躍された、多彩なクリエイターです。
この絵本は切り絵で描かれているのですが、独特の風合いがあり、色の組み合わせもスタイリッシュ。柳原良平さんの絵本はどれもハイセンスで、大人の方にもおすすめですよ。
ページをめくる度に、富士山、鶴、亀、鯛、米俵といった、おめでたいものがたくさん登場します。私は毎年、お正月になると棚の上に飾っているのですが、本当にいいことがやってきそうな1冊です。みなさんも、ぜひ手に取ってご覧くださいね。
子どもの時にワクワクした昔ながらのお正月
続いてご紹介するのは、『あけましておめでとう』(文:中川ひろたか、絵:村上康成)です。
お正月になると、どこへ行っても<あけましておめでとう>の声が聞こえてきますね。
ご近所の方、親戚のおじさんおばさん、知らない人同士でも、街で会うと声を掛け合って、新年を迎えられたことを共に喜び合います。海外でも年が明けた瞬間、<A HAPPY NEW YEAR!>とみんなで祝うシーンがテレビで中継されますが、人間のいいところが現れる、素晴らしい習慣だなと思います。
この絵本の題材は、子どもの目で見て感じたお正月。お正月は大人にとっても特別な数日間ですが、子どもにとっても、もちろん特別です。
新しい日めくりカレンダー、おせち料理、年賀状、お年玉、初詣、かるた遊び、凧揚げ、羽根つき……。お正月の文化が、子どもたちのワクワクした表情と共に描かれています。
「いちがつ ついたち
いちねんの はじまりの ひ
だから あけましておめでとう」
「げんかんに おかざり
もんに かどまつ
だから あけましておめでとう」
繰り返しの「あけましておめでとう」のリズムが、心地いいですね。
表紙に描かれた子どもの顔には、墨で○や×を描かれています。羽根つきで負けたほうが罰として描かれるのですが、今の子どもたちは、もしかしたら知らないかもしれません。
こういった絵本をきっかけに、家族でお正月遊びを体験したり、<こんな遊びがあるんだな>と興味を持ったりしていただけたらいいですね。