『あいことばはあらしのよるに』感動レビュー即出し 幸せな光景だなあと小4女子が表紙にしみじみした理由

講談社児童書初! 「あらしのよるに」シリーズ全作品全ページ試し読み実施中!

北林 日菜

新刊発売! 大型絵本をむさぼり読むきょうだい。 撮影:北林日菜
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『あらしのよるに』シリーズは、まっくらな嵐の夜に出会った、オオカミのガブとヤギのメイが、お互いの正体を知らず友だちになり、「食うもの」と「食われるもの」という関係に葛藤しながら、友情を深めていくストーリー。全7巻380万部の国民的ベストセラーで、この度、20年ぶりの新刊が刊行され、発売後即重版がかかるなど、話題になっています。

さっそく新刊「新あらしのよるにシリーズ1巻 あいことばはあらしのよるに」を読んだママからの感想が届きましたので、ご紹介します。

新あらしのよるにシリーズ(1)あいことばはあらしのよるに きむらゆういち/作 あべ弘士/絵

パッ ムギュッ ポイッ

全巻レビューでお伝えしたとおり、「あらしのよるに」シリーズが大好きな我が家のきょうだい。『新あらしのよるにシリーズ1 あいことばはあらしのよるに』が出たと知ると、新中1の息子と新小4の娘は大喜び! 「早く開けてよ~!」と争ってページをめくります。

「あらしのよるに」新刊『あいことばはあらしのよるに』を子どもに渡してみた

母驚愕 ひとり読みの遅かった小1が初めて7巻すべて読破! 小6は何度読み返しても夢中になる「あらしのよるに」

序盤はふたりとも無言で真剣な顔……。しかし突然ふたりが同時に笑顔に! そして、声をあわせて言ったのが「パッ ムギュッ ポイッ」という言葉です。これ、思いっきり大人風に言えば「小動物を捕食する様」を表しています。

「表現が面白くて笑っちゃった。『つかまえて、おさえつけて、食べる』とかじゃないのに、状況が伝わってくるのがすごいし、リズムもいいなって思った」と娘。

「パッ ムギュッ ポイッ」リズムのよさとコミカルな表現が子どもには大ウケ。

1~7巻を読んで「親友をとるか仲間をとるか」が印象に残ったと話していた新中1の息子。新刊でも「友人関係」に強い印象を持ったそうです。

「ガブとメイは今まで、食べる食べられるという話題をタブーとして避けてきたよね。今回避けてきた本音を言ったことで一度は関係が壊れたけど、作り直したからよりよい関係になれたと思う。自分にはそういう経験がないから、斬新な考え方だなと思った

『あいことばはあらしのよるに』(新あらしのよるにシリーズ第1巻)(きむらゆういち/作 あべ弘士/絵)より

今の子(というと煙たがられますが)は私の子ども時代と比べて、友人関係が良くも悪くも平和主義だと感じていたのですが、その理由がわかった気がします。

耳の痛いことも言い合って、時にはケンカして仲直りしてより関係が深まる。これから中学生活が始まる息子には、そんな経験もしながら大人になってほしいなと母はひそかに願うのでした。

かわいいだけじゃない「あらしのよるに」絵の魅力

『あいことばはあらしのよるに』(新あらしのよるにシリーズ第1巻)(きむらゆういち/作 あべ弘士/絵)より

さて今回読んだ『あいことばはあらしのよるに』は大型版絵本。アート好きな娘は、絵の魅力をたくさん教えてくれました。

「毛並みの描きかたがすごいの。ヤギのふわふわ感やオオカミのゴワゴワ感が、絵から伝わってくる」

子どもって意外と「ホンモノ」に厳しいもの。私はかわいいけれど絵本にしては少し大人っぽい絵だなぁと思っていたのですが、あべ弘士さんの絵のリアルさが子どもを惹きつけるのでしょう。

「いちばん好きなのは最後のページの太陽。たくさんの色を使っていて、光っているのがわかる。山って緑のイメージだけれど夕日に照らされて紫色になっているのを見て、紫峰(しほう:地元筑波山の雅名、別名)を思い出した」

『あいことばはあらしのよるに』(新あらしのよるにシリーズ第1巻)(きむらゆういち/作 あべ弘士/絵)より

ここからは少しネタバレになってしまうかもしれませんが、娘の感想をご紹介して終わりたいと思います。

「いちばん最後まで読んでからもう一度表紙の絵を見ると、しあわせな光景だな~って思う。子リスの寝ている姿は、バンザイして寝てる人間の赤ちゃんみたい。裏表紙までかわいくて嬉しくなる。きっと続きは子リスのママを見つけて、ここまで育ててくれてありがとうって感謝されるんだろうな」

絵本をすみずみまで読んで、また表紙に戻って矯めつ眇めつ眺めて、物語の続きを考えて……。大きな子どもも味わいつくしたくなる一冊なのでした。

新作『あいことばはあらしのよるに』 

「あらしのよるに」は種を超えた「友情」を描いた大人気シリーズ、新シリーズはさらに種を超えた「家族の絆」を描きます。いまの時代にこそ読んでほしい新シリーズ第1巻が刊行。

新あらしのよるにシリーズ(1)あいことばはあらしのよるに きむらゆういち/作 あべ弘士/絵  定価:1,760円(本体1,600円)

仲良しな2人なのに、実はおたがい隠している秘密が!? 疑いあってしまう2人の友情と新たな命の行方が気になる第1巻。ヤギとオオカミの壁を越えた友情から家族の物語へ……待望の新シリーズがスタート!

「あらしのよるに」シリーズ全7巻はこちら

「あらしのよるに」全7巻 きむらゆういち/作 あべ弘士/絵
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きたばやし ひな

北林 日菜

Hina Kitabayashi
AnyMaMa(エニママ)ライター

AnyMaMa(エニママ)ライター兼コクリコ・サポート・エディター 2012年生まれのサイエンス好き男子、2015年生まれアート好き女子の母。都内で広告営業や出版業を経て、結婚を機に茨城県に移住。以後リモートワークを中心に、エニママや県内のご縁ある企業でフリーランスライターとして活動中。 AnyMaMa:https://anymama.jp/  Twitter:https://twitter.com/AnyMaMaJP

AnyMaMa(エニママ)ライター兼コクリコ・サポート・エディター 2012年生まれのサイエンス好き男子、2015年生まれアート好き女子の母。都内で広告営業や出版業を経て、結婚を機に茨城県に移住。以後リモートワークを中心に、エニママや県内のご縁ある企業でフリーランスライターとして活動中。 AnyMaMa:https://anymama.jp/  Twitter:https://twitter.com/AnyMaMaJP

えにまま

Any MaMa編集部

はたらきたいけれど、家族との時間や豊かな暮らしも大切にしたい。 そんなママの気持ちに寄り添ったライフスタイルを提案するママ活躍支援・社会復帰支援サービス 『Any MaMa(エニママ)』。 ママがかわると、家族がかわる、世界がかわる。をコンセプトに、ママたちが子育てをしながら在宅ワークで安心して働ける環境を提供しています。 こちら「コクリコ」のAny MaMa編集部では、さまざまな年齢の子どもを育てるママのリアルな視点で「読書を通して、子育て家庭の課題や困りごとを解決する」をテーマに記事を執筆。 育児に悩む子育て家庭のパパママに役立つ情報をお届けしていきます。 (Any MaMaについてはこちら:anymama.jp Twitter: @AnyMaMaJP )​

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