だれかが悪いことをしてしまったら? 【今日の聖書のことば】佐藤優・作家

「罪を犯したことのない者が、まず、この女に石を投げなさい」とは 〔3分で読める! やさしい心を育むメッセージ〕(8)

作家:佐藤 優

イラスト:力石ありか

※本記事は書籍『1日3分でやさしい心が育つ 聖書のことば』(著:佐藤優)の一部を抜粋、編集したものです。

【罪を犯(おか)したことのない者が、まず、この女に石を投げなさい】

聖書:
しかし、彼らがしつこく問い続けるので、イエスは身を起こして言われた。
「あなたがたの中で罪を犯したことのない者が、まず、この女に石を投げなさい。」

メッセージ:
悪いことをした人を攻撃しても意味がない

あるとき、イエスの教えに反対するユダヤ教の学者たちが、イエスの元に罪をおかした女性をつれてきて、、
「彼女に罰を与えるべきか」
と質問しました。

当時のユダヤ教の考えでは、彼女の受けるべき罰は、小さめの石をたくさん投げて死なせる「石打ち」でした。

むずかしい質問をされたイエスが出した応え

もしイエスが
「そんな残酷(ざんこく)な罰はダメです」
といえば、ユダヤ教を軽んじていることになります。

でも
「石打ちにしなさい」
といえば、「罪を許すことが大切」というイエス自身の教えに反します。

このとき、イエスは質問に答えず、地面に指でなにか書きはじめます。

そして学者たちがさらに問いかけたとき、このことばをいったのです。

どうすれば悪いことをした本人は反省するのか

イエスが地面に書いたのは、学者たちのこれまでの悪事でした。

イエスは
「女性を罰する資格が、あなたたちにあるのですか?」
と問いかけたのです。

このことばの裏には、
「罪を反省できるのは本人だけ」
というメッセージもこめられています。

悪いことをした人をただ罰してもダメで、どうすれば自分が悪いことをしたと気づいて反省するか、それを考えるべきだということなのです。

『1日3分でやさしい心が育つ 聖書のことば』
佐藤優(監修)
定価:1,430円(税込)
ISBN:978-4-06-531753-2
イラスト©力石ありか
読者対象:小学校3年生以上

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さとう まさる

佐藤 優

Sato Masaru
作家・元外務省主任分析官

1960年東京都生まれ。作家、元外務省主任分析官。1985年同志社大学大学院神学研究所修了。外務省に入省し、在ロシア連邦日本国大使館に...