ズルやごまかしは、なぜ悪い? 【今日の聖書のことば】佐藤優・作家
「大小二つの升を置いてはならない」とは 〔3分で読める! やさしい心を育むメッセージ〕(24)
※本記事は書籍『1日3分でやさしい心が育つ 聖書のことば』(著:佐藤優)の一部を抜粋、編集したものです。
【誰かが右の頬(ほお)を打つなら、左の頬をも向けなさい】
聖書:
あなたがたも聞いているとおり、『目には目を、歯には歯を』と言われている。
しかし、私は言っておく。
悪人に手向かってはならない。
誰かが右の頬を打つなら、左の頬をも向けなさい。
メッセージ:
イヤなことをされても、やり返さない
イエスが生まれるよりもずっと昔、バビロニアという王国には
「目には目を、歯には歯を」
という法律がありました。
この法律は
「ほかの人の目を傷つけた人間は、罰(ばつ)として目を傷つけられる」
というようなきびしいものでした。
ところがイエスは、こんなふうに相手にやり返すことを禁じました。
私たちは生きていればどうしても「悪いことをする人」と出会います。
しかし、その人たちに同じことをやり返せば、私たちはその悪い人たちと同じような悪い人間になってしまうのです。
イエスは
「だれかがあなたの右のほおをぶったなら、反対側のほおも向けてやりなさい」
と教えます。
これは暴力をふるう人に負ける、暴力にしたがうことを意味しているわけではありません。
そういうときはむしろ、暴力で人をしたがわせようとする人と同じにならないように、堂々と反対側のほおもぶたせる度胸を持ちなさいということです。
暴力を受けても暴力を返さない、イジワルされてもイジワルをし返さない。
その大切さを伝えることばです。
『1日3分でやさしい心が育つ 聖書のことば』
佐藤優(監修)
定価:1,430円(税込)
ISBN:978-4-06-531753-2
イラスト©力石ありか
読者対象:小学校3年生以上
子どもたちが思いやりについて学べる24のメッセージを、超訳&イラストでわかりやすく解説。
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佐藤 優
1960年東京都生まれ。作家、元外務省主任分析官。1985年同志社大学大学院神学研究所修了。外務省に入省し、在ロシア連邦日本国大使館に...