
春夏に感染拡大【リンゴ病】 家族内の感染対策と妊娠中の注意点とは【医師監修】
#2 産婦人科医・柴田綾子先生に聞く「リンゴ病」~家庭内の予防と妊婦の注意点~ (4/4) 1ページ目に戻る
2026.03.03
産婦人科医:柴田 綾子
──妊娠中はどんな症状があったら病院へ行くべきですか。
柴田先生:関節痛や手足のむくみ、強い倦怠感、発熱、発疹など、妊婦さんに体調の変化がみられる場合は、一度、医療機関に電話などで相談していただくとよいと思います。
とくに、腹痛や性器出血がある場合は、注意が必要なサインですので、できるだけ早めに産婦人科へ連絡してください。
また、妊娠20週以降など、すでに胎動を感じている方で、「昨日までは胎動を感じていたのに、今日は感じない」「いつもより明らかに少ない」といった変化がある場合も、受診してください。
大人のリンゴ病は、子どものような典型的な赤い発疹が出ないことも多く、症状だけで判断するのが難しい病気です。心配な症状があるときは、自己判断で抱え込まず、まずはかかりつけの産婦人科に電話で相談し、受診のタイミングを一緒に確認しましょう。
家族や社会で守るという視点を
──妊婦本人だけでなく、周囲の大人が意識すべきことはありますか。
柴田先生:社会全体で、感染症予防を意識していくことが大切です。妊婦さんやご家族が予防に気を配ることはもちろん大切ですが、それだけで守りきれるものではありません。妊婦さんは免疫のバランスが変化しやすい時期にあり、周囲の行動が大きく影響します。
電車や人混みではマスクを着用する、体調がすぐれないときは無理をせず人との接触を控えるなど、「うつさない側に回る」という行動が、妊婦さんを守ることにつながります。
また、もしリンゴ病に感染した場合であっても、かならず胎児に影響が出るわけではありません。心配な症状や不安があるときは、ひとりで抱え込まず、医療機関に早めに相談してみてください。
────◆────◆────
妊娠中は、体調の変化や感染症のニュースなどには、どうしても心が揺れやすくなります。とくにリンゴ病のように、「胎児へ感染する可能性がある」「自覚症状が出ないことも」と聞くと、ますます不安になります。
家庭でできる対策に加えて、周囲の大人、そして社会全体が「うつさない側に回る」意識を持つと、妊婦とおなかの赤ちゃんを守る力になることがわかりました。社会全体で予防につとめ、安心して過ごせる子育て環境をつくっていきたいですね。
取材・文/牧野 未衣菜
※全2回の2回目
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牧野 未衣菜
1992年生まれ、千葉県出身。子育てや教育関係を中心に、フリーランスライターとして活動中。 また、教育NPOでユーススタッフとして子どもの支援活動にも携わる。現在は二児(姉妹)の母として、育児にも奮闘中。
1992年生まれ、千葉県出身。子育てや教育関係を中心に、フリーランスライターとして活動中。 また、教育NPOでユーススタッフとして子どもの支援活動にも携わる。現在は二児(姉妹)の母として、育児にも奮闘中。




































柴田 綾子
世界遺産15カ国ほど旅行した経験から母子保健に関心を持ち産婦人科医となる。2011年群馬大学を卒業後に沖縄で初期研修し2013年より現職。 女性の健康に関する情報発信やセミナーを中心に活動中。1児の母。 主な共著『患者さんの悩みにズバリ回答! 女性診療エッセンス100』(共著/日本医事新報社)、『女性の救急外来 ただいま診断中!』(中外医学社)など。
世界遺産15カ国ほど旅行した経験から母子保健に関心を持ち産婦人科医となる。2011年群馬大学を卒業後に沖縄で初期研修し2013年より現職。 女性の健康に関する情報発信やセミナーを中心に活動中。1児の母。 主な共著『患者さんの悩みにズバリ回答! 女性診療エッセンス100』(共著/日本医事新報社)、『女性の救急外来 ただいま診断中!』(中外医学社)など。