
春夏に感染拡大【リンゴ病】 家族内の感染対策と妊娠中の注意点とは【医師監修】
#2 産婦人科医・柴田綾子先生に聞く「リンゴ病」~家庭内の予防と妊婦の注意点~ (3/4) 1ページ目に戻る
2026.03.03
産婦人科医:柴田 綾子
「抗体はある?」「検査は必要?」妊娠中の判断ポイント
──リンゴ病は過去にかかっていると感染しにくいそうですが、自分がこれまでかかったかどうかがわからない人も多くいます。妊娠の可能性がある世代の女性は、どの程度の割合で抗体を持っているのでしょうか。
柴田先生:基本的に子どものころにかかった方は、免疫があると考えてもらえればよいです。日本の妊娠する可能性がある世代の女性のうち、リンゴ病の抗体を持っている人は約20~50%と言われています。つまり、半分以上の方がリンゴ病の抗体を持っていない可能性があるということですね。
──妊娠前や妊娠中に抗体検査を受けたほうがよいのでしょうか。
柴田先生:無症状で検査を受けることはむずかしく、身近にリンゴ病の感染者がいるなど、医師が必要性を判断した場合にかぎって、抗体検査を受けることが可能です。
IgM検査は、以前は妊婦のみに制限されていましたが、2020年から紅斑(顔や体に赤いプツプツ)が出ている15歳以上の成人であれば保険適用になりました。
抗体検査は2種類あり、ひとつはIgM、もうひとつはIgGと言われるものです。IgMは「現在、感染しているか」を確認する検査です。
一方、IgGは「過去に感染し、すでに抗体を持っているか」を確認するもので、保険適用外の自費検査です。費用は医療機関によって異なりますが、3500円~1万1000円ほどでしょう。
いずれにしても、検査の要否は医師の判断となるため、もし心配な事情があれば、まず医療機関に相談いただくとよいと思います。
──SNSなどでは「上の子がリンゴ病だと診断されたら、すぐ抗体検査して安心したい」という声も多いです。検査はどのタイミングで受けるべきなのでしょうか。
柴田先生:リンゴ病は感染してすぐに検査をおこなっても、正確な結果が出ないため注意が必要です。現在感染しているかを調べるIgM抗体が陽性になるのは、本人が感染してからおよそ10日後とされています。
そのため、上の子がリンゴ病と診断され、濃厚接触があった場合でも、検査は一定期間後におこなう必要があります。
「早く調べて安心したい」と焦って受診される方も多いのですが、状況によっては、検査実施を待っていただくことも少なくありません。



































