子どもはここで狙われる 危ない屋外の防犯対策を専門家が徹底解説!

防犯ママが教える「夏休みの防犯対策」#2

一般社団法人 日本防犯学校副学長・防犯アナリスト:桜井 礼子

子どもと一緒に遊びに行くときの防犯対策とは?

子どもと一緒に出かけるときであっても油断は禁物です。トイレに行った数分の間でも、連れ去りの犯罪が実際に起きています。ここでは、注意したいポイントについて場所別に紹介しましょう。

■ショッピングセンターやテーマパークなど
人が多いところでも安心せず、子どもから目を離さないことが何より大切です。小学校低学年であれば、手をつないでおくといいでしょう。

なお、ショッピングセンターなどにあるキッズスペースで、子どもが他の子と遊んでいるから安心と思って、親がその場を離れている場面を時折見かけます。しかし、その隙を狙って不審者が近寄る恐れがあるので、必ず親はその場を離れないようにしてください。

■公共のトイレ
高速道路のサービスエリアや道の駅、テーマパーク、大型ショッピングセンター、デパート、プール、キャンプ場、レストランなどで子どもがトイレに行くときも、必ず親が一緒に行きましょう。お母さんが男の子のトイレについていく場合は、トイレの前で待ち、「ここで待ってるからね!」と大声で言うこと。これが、犯罪者へ親がすぐそばにいることのアピールになります。

■プールや海水浴場
子どもが着替えるときには、囲いをつくるなど、他人から見えないようにしてください。また濡れた水着姿にも注意。特殊なカメラで撮ると、体が透けて見えるからです。

ナイロン素材は透けますが、綿素材は透けませんので、プールや海から上がったらすぐに綿素材の上着を着せるようにするといいでしょう。また、盗撮防止機能のある水着やアンダーウェアも市販されていますので、それらを着させることをおすすめします

特殊なカメラを使った盗撮被害も起きています。写真:アフロ

子どもだけで遊びに行くときの防犯対策とは?

犯罪者が狙うのは、子どもが一人になったタイミングですので、何よりもまず、子どもを一人で行動させないこと。近くの公園に遊びに行く場合でも、親が一緒に行き、遊んでいる最中も見守るのがベストです。

とはいえ、夏休みは子どもだけで遊びに行くこともあるでしょう。そうした際には、子どもに「誰と」「どこで」「何時に帰るか」を確認するようにしてください。

そして、一緒に遊ぶ子の親に連絡をとり、その情報を共有し、どちらかが見守れないか相談するといいでしょう。もちろん、自分が行ける場合には、率先して友だちの子を送迎したり、見守りしたりするように。他人の子も自分の子と思って行動することも、防犯の大事な心構えです。

また、性犯罪者から子どもを守るためには、短いスカートや短パン、タンクトップなど露出の多い服装は避けるといいでしょう。スカートなどの場合は、しゃがんでパンツが見えたところを盗撮される可能性があるからです。トップスは袖があるもの、ボトムスは膝下まであるパンツを選ぶようにしてください。

次に、子どもに覚えておいてもらいたい、防犯対策や対処法をご紹介します。

防犯の基本「いかのおすし」を覚えておこう

防犯対策の基本としては、警視庁による防犯標語「いかのおすし」があります。

いか」…知らない人にはついて“いか”ない
」……車には“”らない
」……「助けて」と“”おごえで叫ぶ
」……怖いことがあったら“”ぐに大人がいるところに逃げる
」……何かあったら親や先生に“”らせる

学校でも教えられているかと思いますが、あらためて親子で一緒に確認するようにしましょう。

ただ、防犯標語では「知らない人にはついていかない」とされていますが、私たち日本防犯学校は、「知っている人にもついていかない」ことを提唱しています

近年は、顔見知りによる犯行も少なからず発生しています。そのため、家から一歩出たら家族以外にはついていかないようにと、子どもに教えるようにしてください。

万一、不審者に遭遇したときの対処法

■声をかけられたら、手の届かないところまで離れる
もし大人から声をかけられたら、その人から少し離れるようにと子どもに教えましょう。具体的には、大人が手を伸ばしても届かない距離にまで離れます。手が届く距離だと、子どもが手をつかまれる可能性があるからです。

子どもは体感しなければ覚えるのが難しいため、家でシミュレーションをするといいですね。親が両手を伸ばして、「この手が届かないところまで離れてね」と言い、距離感を体で覚えてもらうようにしてください。

■怖いことがあったら、防犯ブザーを鳴らすか大声で叫ぶ
大人に声をかけられたり、つきまとわれたりと、「怖いな」と思うことがあれば、防犯ブザーを鳴らします

そして、鳴らして終わりではなく、防犯ブザーを遠くに投げてください。犯罪者は防犯ブザーを鳴らされると、それを子どもから奪い、足で踏みつけて壊す場合があるからです。防犯ブザーを遠くに投げれば壊されることもありませんし、犯罪者が慌てて、逃げていく可能性も考えられます。人がいそうな民家などであればベストですが、とりあえず投げるだけでも有効です。

防犯ブザーは学校で配られていることも多いですが、できれば丈夫なものをご家庭で買うようにしましょう。時々、ブザーが鳴るかを確認しておくのもお忘れなく。

防犯ブザーのほかには、大声を出すことも有効です。「助けて!」はもちろん、「わー!」と叫ぶのもいいでしょう。ただし、ふだん大声を出すことはありませんので、カラオケや森など、大声を出しても問題ない場所で、家族で練習しておくのをおすすめしています。

一瞬の隙が命取りに。油断せず、防犯対策を行おう

「数十メートル先のトイレだから大丈夫だろう」「いつも行く公園だから安心」などのちょっとした隙が落とし穴です。どんな場合であっても、防犯意識を持ち、細心の注意を払うようにしてください。また、今回ご紹介した防犯標語や、不審者への対処法は、日頃から親子で話したり、何度も確認しておくことが大切です。

防犯対策を重ね、大切な我が子を犯罪から守りましょう。

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取材・文/阿部雅美

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さくらい れいこ

桜井 礼子

Reiko Sakurai
一般社団法人日本防犯学校副学長。防犯アナリスト。

「日本初の女性防犯アナリスト」として防犯界の第一人者、予知防犯提唱者の梅本正行氏に16年間師事し、事件現場の検証と取材に携わる。女性・母親・高齢者の親を持つ立場で生活者と同じ目線に立ち、自分自身で出来る防犯対策を始め、子供と高齢者・女性を守る防犯対策を分かりやすく解説。社会的弱者を犯罪被害から守る予知防犯を提唱する活動を展開している。現在、日本防犯学校学長の梅本正行氏とともに、YouTubeチャンネル「梅と桜の防犯チャンネル」にて、防犯に特化した情報を発信中。 YouTubeチャンネル「梅と桜の防犯チャンネル」

「日本初の女性防犯アナリスト」として防犯界の第一人者、予知防犯提唱者の梅本正行氏に16年間師事し、事件現場の検証と取材に携わる。女性・母親・高齢者の親を持つ立場で生活者と同じ目線に立ち、自分自身で出来る防犯対策を始め、子供と高齢者・女性を守る防犯対策を分かりやすく解説。社会的弱者を犯罪被害から守る予知防犯を提唱する活動を展開している。現在、日本防犯学校学長の梅本正行氏とともに、YouTubeチャンネル「梅と桜の防犯チャンネル」にて、防犯に特化した情報を発信中。 YouTubeチャンネル「梅と桜の防犯チャンネル」