新生児を抱えるママの憂鬱 出産の「内祝い」 不要? 必要? ママが本音と実体験を明かした

内祝いを手配したママは95% 意外と少ない「内祝い不要論」派 それぞれの言い分

コクリコラボ

写真:years/イメージマート
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内祝いとは本来、「自分の家の祝い事の記念に、親しい人に贈り物をすること」(「デジタル大辞泉」より)で、結婚や出産などおめでたいことがあったときに親しい人に贈り物をして喜びを分かち合うものでした。ただ現代の内祝いは意味が変わってきており、出産であればいただいた出産祝いに対してする「お返し」を内祝いと呼ぶことがほとんどです。

出産内祝いは、多くの情報サイトなどで「生後1ヵ月くらいに贈るのが目安」などと書かれており、産後ママを悩ます原因のひとつになっています。また品物の金額については、いただいた額の二分の一(半返し)から三分の一が目安とされていることが多いようです。

当たり前の風習として続いてきた内祝い文化ですが、昨今TVやSNSなどでしばしば「内祝い不要論」がテーマにあがっています。出産を経験したママたちが、実際はどのように考えているのか、本音を調査しました。

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内祝いを手配した経験のあるママは95%

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コクリコラボが子育て中のママに対して「内祝いを手配した経験はありますか?」と聞いてみたところ、なんと95.4%のママが経験があると回答しました。

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ほぼすべてのママが手配した経験のある「内祝い」について、「必要だと思いますか?」と聞いたところ、回答が大きく割れました。真っ向から対立する「はい」と「いいえ」の回答がほぼ同数で約3割ずつ。残り4割のママの回答は「どちらでもない」でした。ママたちの間にさまざまな価値観が混在している実態が見えます。

内祝いをめぐるモヤモヤエピソード

ママたちを悩ませる内祝いについて「モヤモヤしたエピソードを教えてください」と聞いたところ、熱量の高い回答が寄せられました。

・産後すぐ私がすべて手配したこと。

・産後の頭が回っていないときや忙しいときに内祝いのことを考えるのが大変だった。

もっとも多く寄せられた意見は、「産後すぐ」というタイミングで「ママだけ」がやらなければならないという状況へのモヤモヤです。

・身体は回復せず、赤ちゃんのお世話に慣れず、身体も頭も動かないなかで、内祝いを選んだり(買いに行ったり)、配送の手配をしたり(伝票の記入、宅配便に出しに行く、PCの入力など)する作業は、非常に酷だった。特に帝王切開をした第2子のときは、3ヵ月間まともに動けなかったので、見栄や付き合いのために内祝いを手配する必要はないと痛切に感じた。

産後のママの身体は想像以上のダメージを受けています。手術後の体調が回復しないなかで内祝いの手配をするのは本当に大変だったと思います。

・体ボロボロだし寝不足の中、内祝いを何にするか悩むのがママだったので「なんで!? 夫もやれよ!」と思いました。

・内祝いのお返しをなににするか旦那さんと相談したかったのに、「義母と相談してほしい、俺はわからないから」と一蹴された。

このように夫の非協力へのモヤモヤも多く寄せられました。

・金額、品物に悩む。何をあげればよいのかわからない。

・内祝いを考えるのが面倒。半分お返しが大変。


相手によって何を送ればいいのか考えるのはかなり負担です。また半返しの風習などから金銭面でもモヤモヤするという声もありました。

ママたちを集めた座談会では、金銭面についてこんな切実な体験談も聞けました。

・1人目の出産のときに、職場の10人くらいの方から合同で1万円くらいのお祝いをいただきました。お返しをするとなると、相場の半額から3分の1ぐらいの金額ではよいものが買えず、かといってそれなりのものを、と思うとこちらの出費がかさむのでモヤモヤしました。結局1,000円くらいのものをそれぞれにお返しすることになりました。(5歳・女の子のママ)

・友だちからのお祝いの気持ちはとても嬉しいが、大人数でいただいた場合、半返しをすると微妙な金額になる。送料もあるので、嫌な言い方になりますが、赤字になってしまうことにモヤモヤしたので内祝いはいらないと思います。(小4・小2の女の子のママ)

産後の大変な時期に気を遣い、しかも出費がかさむとなればモヤモヤするのは当然です。

一方で内祝いを贈る側だけでなく、もらう側のモヤモヤも寄せられました。

・内祝いをもらうと、「これを買うために渡したお金じゃないんだけどね」って毎回思う。

前章でも触れたとおり、内祝いの要・不要についてママたちの価値観はバラバラです。

・1年ごとに子どもが生まれたり、産んだり、でお祝いが行ったり来たり。それって意味あるのかなと思う。産後はゆっくり休んでほしいな、と送る側になって思う。

という不要派の意見もあれば、

・もらえなかったら少しモヤモヤしちゃいます。

という必要派の意見も聞くことができました。

内祝いでモヤモヤしない秘策を大公開

ママが内祝いでモヤモヤする理由は、産後で手配する大変さ、夫の非協力、金銭的なこと、の3つが大きいことがわかりました。コクリコラボでは先輩ママたちに「モヤモヤしないための秘策」を聞きました。

・内祝いは生まれた子から相手への初めてのプレゼントだと思ったら楽しめた。

こちらは内祝いを考える手間にモヤモヤしない秘策です。つい贈るもののスペックや自分がどう思われるかばかり気にしてしまいますが、こんなふうにポジティブに考えられたら少し気が楽になりそうです。

・潔くカタログギフト一択。産後の内祝い対応は本当に負担だった。

・関係別にあげるものを決めてしまう。

迷わないように最初から決めてしまう、というのも心理的な負担や手間をかなり軽くしてくれそうです。

続いてご紹介するのは、内祝いの制度そのものをなくしたい派の秘策です。

・仲がよい相手なら「内祝いシステムやめよう!」とはっきり伝える。

・半返しは本当に要らないからね! と3回言う。


3回言えば建て前ではなく本音なのだと伝わりそう……と思いきや、それでもこちらの秘策は効かないことも多々あるようです。

・「お返しは絶対いらないからね! そのお金と選ぶ時間を赤ちゃんに使ってあげて」と何度も念押ししたのに、内祝いをもらってモヤモヤした。

といったエピソードも多く寄せられました。本当に難しい問題です……。

また内祝い賛成派、反対派、どちらでもない派が混在している現代では、「あげたのにもらえなかった」ことにモヤモヤする局面も多々発生します。でも改革には痛みが伴うもの。

・「お祝いしてあげた」ではなく、おめでとうを伝えたくて贈っているということを忘れない。見返りを期待しないこと。産後の大変ななか、品物を選び手配しているので、多くを望んではいけない。睡眠時間がなくてヘロヘロな状態で手配している人にモヤモヤするのはナンセンスです。赤ちゃんと自分のために使わなくてはいけない時間を、お祝いしてくれたことに感謝してお返しのために時間を割いていることを考えてほしい。

出産祝いを贈る側みんながこのようなマインドになれば、あげる側もらう側双方のモヤモヤがかなり減るように思います。

産後ママをモヤモヤさせる内祝いは本末転倒では

今回の調査では「内祝いは不要」と回答したママが全体の3割しかいませんでした。しかしモヤモヤしたエピソードに対しては、熱量の高い回答が寄せられており、「風習だから不要とまでは言い切れないがモヤモヤはする」といった印象を受けました。
前回までの記事でもご紹介したとおり、産後のママの心身には大きなダメージがあり、不調の内容や回復にかかる時間もさまざま。

内祝いを贈るのであれば、せめて時期は産後の体調が落ち着いてからにしたり、パパを始めとするほかの家族が担当したりすることが当たり前になってほしいと思います。何よりも、出産祝いを贈る側が内祝いを期待せず、純粋な気持ちでお祝いするのが当たり前になり、ママ側も内祝いで気をもむことなく産褥期をおだやかに過ごせる風潮になることを望みます。

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コクリコとAnyMaMa LIFESTYLE.Labが協働で、子育て課題解決×読書文化を目指すプロジェクト「コクリコラボ」。 ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」で活躍するママたちのリアルな声を集めながら、新たなサービスや取り組み、ライフスタイルのアイデアを生み出していきます。 (Any MaMaについてはこちら:anymama.jp Twitter: @AnyMaMaJP )​

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