レ・ロマネスクTOBI「人生全てをエンタメに」子育ても楽しもう!
レ・ロマネスクTOBIさんインタビュー#4~子ども向けの仕事編~
子どもに見てほしい番組をTOBIさんに聞くと「やっぱりNHK Eテレはいい番組が多い」と答えてくれました。
「『デザインあ』や『シャキーン!』なんて、センスがとがっていて大人が見ても楽しいですよね。視聴者をひきつける仕組みもよく考えられているし、音楽も素晴らしいクオリティ。きっとスタッフが楽しんで作っているのかなと。
『お伝と伝じろう』の収録のときも、レ・ロマネスクでミュージックビデオを撮るときも、みんな笑いながら作っているんです。そういうのって画面越しに伝わるのではないでしょうか?
あとは、子どもにこびない番組はいいなと。『子どもはこれが好きだよね』と大人が決めつけてしまう時点で、子どもの可能性を潰している気がして。
レ・ロマネスクのコンサートは、年齢を問わず楽しんでほしいし、実際に子連れのお客さんがたくさんいます。
派手な格好と歌とダンス。僕たちのステージには、子どもでも楽しめる要素があって、楽しみ方がそれぞれ違うとしても、誰もが楽しめるエンタメを提供したい。『デザインあ』みたいに、親も一緒に楽しめるのが最高のエンタメだと思っているので」
子どもと大人が一緒に楽しめるのがエンタメ。TOBIさんは、レ・ロマネスクでの活動や『お伝と伝じろう』に出演する中で、それが子育てにも通じることだと考えるようになったそうです。
「子育てでも、親の義務だと考えるのではなく、楽しみを探しながらやる。いろんな視点を持って、親が『この子のここおもしろいな』といった高揚感は、子どもに伝わると思うんです。
それって『口角を上げて笑顔を見せると子どもも笑う』といった魔法みたいなマニュアルを、インターネットで見つけるより大切なことじゃないかなと。子育てをエンタメと捉えるというか。
子育てを含め、人生って楽しむためにあると思うんです。それなのに、義務感から子どものために自分の楽しみを削るとか、仕事で何かをこなすために苦しむというのは、社会が進むにつれて減っていくような気がします。
いろんな技術や考え方が急激に進歩していく中で、やるべきことと楽しいことが融合していく。つまり子育ても仕事も、やがてエンタメの1ジャンルになっていくんじゃないでしょうか」
TOBIさんのお話に納得できる一方で、育児うつや仕事のストレスなどは、毎日の子育ての中で、どうしてもゼロにはできないかもしれません。
ただ、視点を変えることで、これまでに見えなかった楽しみを見つけられる可能性はあるはず。第2回(#2)でTOBIさんが教えてくれたフランスの子育て文化のように、みんなが幸せに生きるヒントは、そういったところにもあるのかもしれません。
取材・文/井上良太(シーアール)
※TOBIさんのインタビューは全4回。
#1 幼少期編
#2 自分の子育て編
#3 勉強編
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