絵本ナビ編集長がおすすめする 3歳の子どもが読むのにぴったりな絵本

絵本の情報サイト「絵本ナビ」編集長の磯崎園子さんが『絵本と年齢をあれこれ考える』エッセイ第6回

磯崎 園子

変わらないはずだった家族との関係性の変化が訪れるのも、この時期が多いだろう。妹や弟ができ、あっという間にお兄さん、お姉さんになってしまうのだ。

『ちょっとだけ』(瀧村 有子・作 鈴木 永子・絵 福音館書店)の主人公、なっちゃんもそう。色々なことを自分ひとりでやってみる。ちょっとずつ頑張って「おねえちゃん」になってみる。これはとっても立派なこと。

でもね。まだまだ小さくて可愛いなっちゃん。思いっきり甘えていいのだ。

「ちょっとだけ」

こうした小さな変化を見逃さないようにしてあげたいのは、大人の方。

3歳の時に、3歳だからこそ、読んであげておきたい絵本というのは沢山ある。なにしろ、昨日の我が子と今日の我が子は全然違うのかもしれないのだ。

感じ方だって、楽しみ方だって、見えている景色だって、どんどん変化していく。

3歳の目には、どう映る?

最後に、このふわふわっと柔軟な3歳児の感性を持って読んでみてもらいたくなるのが、まったくもって不思議な絵本『ごろごろにゃーん』(長 新太・作・画 福音館書店)。

猫で満席となった飛行機が「ごろごろにゃーん、ごろごろにゃーん」と飛んでいく。理屈を超えたところにある世界。彼らの目にはこの景色がどう見えているのだろう。大きくなってから、改めて感想を聞いてみたい。

……3歳と絵本の関係に魅せられ、夢中になってしまっているのは、どうやら私の方かもしれない。

「ごろごろにゃーん」

自分のことだけでなく、相手の気持ちや知らない誰かの心の中を想像する。絵本を読んでいて驚くのは、この当たり前のことに既に3歳の頃から向き合い始めているのだということ。

やはりこの年齢が大事な時期であることは、言うまでもない。

絵本で想像力が広がる

大人っぽい発言をしてまわりを驚かせたり、かと思えば急にかんしゃくを起こしたり。本人が成長に追いつけなくてとまどうことも多い4歳。

だからこそ絵本の存在は大きい? 次も2回に分けてのお話です。お楽しみに!
※この記事は、「こどもの本」2021年5月号~2022年6月号に連載された「絵本と年齢をあれこれ考える」のWeb記事版です。
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いそざき そのこ

磯崎 園子

絵本ナビ編集長

1974年、愛知県生まれ。 絵本情報サイト「絵本ナビ」編集長として、絵本ナビコンテンツページの企画制作・インタビューなどを行って...

げんきへんしゅうぶ

げんき編集部

幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトで...