『ちょっとだけ』(瀧村 有子・作 鈴木 永子・絵 福音館書店)の主人公、なっちゃんもそう。色々なことを自分ひとりでやってみる。ちょっとずつ頑張って「おねえちゃん」になってみる。これはとっても立派なこと。
でもね。まだまだ小さくて可愛いなっちゃん。思いっきり甘えていいのだ。
3歳の時に、3歳だからこそ、読んであげておきたい絵本というのは沢山ある。なにしろ、昨日の我が子と今日の我が子は全然違うのかもしれないのだ。
感じ方だって、楽しみ方だって、見えている景色だって、どんどん変化していく。
3歳の目には、どう映る?
猫で満席となった飛行機が「ごろごろにゃーん、ごろごろにゃーん」と飛んでいく。理屈を超えたところにある世界。彼らの目にはこの景色がどう見えているのだろう。大きくなってから、改めて感想を聞いてみたい。
……3歳と絵本の関係に魅せられ、夢中になってしまっているのは、どうやら私の方かもしれない。
やはりこの年齢が大事な時期であることは、言うまでもない。
だからこそ絵本の存在は大きい? 次も2回に分けてのお話です。お楽しみに!

げんき編集部
幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトで...
磯崎 園子
1974年、愛知県生まれ。 絵本情報サイト「絵本ナビ」編集長として、絵本ナビコンテンツページの企画制作・インタビューなどを行って...