お風呂がきらいで、顔にお湯がかかると泣いてしまいます。対策を専門家が解答!

こんなときどうする?子育てQ&A#19「お風呂がきらい。顔にお湯がかかると泣く。どうすればいいですか?」

教育学博士:渡辺 弥生

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お風呂がきらいな理由はいろいろありますが、水(お湯)が肌に触れる感覚そのものが苦手なのかもしれませんね。

「ほかの子は平気なのにどうして?」と親は思うかもしれませんが、こうした感覚は人により違いがあります。

犬を見て「かわいい」と思う人と「こわい」と思う人がいるように、いろいろな刺激に対する反応には、生まれつきの気質といわれる個人差があります。

ですから水がちょっとでも触れるのを不快に感じる子もいます。

経験が増えると変わっていきますから、あまり無理強いせず、「じゃあタオルで拭こうね」などやさしく対応して、まずは安心感を与え徐々にならしていきましょう。

発達心理学の専門家・渡辺弥生教授が子育ての悩みに答えます。

「シャンプーするのが大きらいで、髪を濡らす時から大声で泣き叫びます。あまりにも大きな声で泣くので近所迷惑だし、かといって洗わないわけにもいかないし……毎日の入浴がストレスです」(2歳・女の子)

シャンプーぎらいな子どもへの対処法は? 写真/Adobe Stock

毎日洗わなきゃいけないと思わないことです

子どもが極端にいやがるときは、無理にお風呂に入れなくてもいいと思います。体を拭くだけでも清潔は保てます。

いやがるのにお風呂に入れてきらいにさせてしまうのは逆効果。親のイライラはすぐに子どもに伝染します。「昨日入ったからいいか」と気楽に対応してみましょう。

また、「なぜお風呂に入るのか」をわかりやすく説明してあげましょう。

「今日はいっぱい公園で遊んだから、きっと泥がついている。髪や体をきれいにするためにお風呂に入ろうね」と理由を教えてあげることが大切です。お風呂が楽しくなるような絵本などを読むのも手です。

お風呂に入っているときは親が「気持ちいい!」と自分の頭や体を楽しそうに洗っている姿を子どもに見せてください。だれかが楽しそうにやっていると真似したくなるのが子どもの性分。そして子どもができたときには、うんとほめてあげます。

お風呂に入る理由がわかり、ほめてもらえて、「きれいになったね」「さっぱりしたね」と入浴後に会話をすれば、だんだん苦手意識も減って「気持ちいい」と思う感覚が育っていきます。

「お風呂の湯船に全然つかってくれません。体が温まらず風邪をひいたりしないかと、冬はとくに心配です」(3歳・男の子)

湯船につからないときはどうしたらいい? 写真/Adobe Stock

お風呂を楽しい場所にしましょう

とてもよく聞きますね。そもそもお風呂は、服を脱ぐ、髪・体を洗う、湯船につかる、拭く、着替える、髪を乾かすなど、子どもが自由にできない時間の連続なので、「早く終わらせたい」と思うのでしょう。

ですから、お風呂を楽しい場所になるよう、工夫してみましょう。

ママやパパと好きなおもちゃで遊んだり、歌を歌ったり、数字を唱えたり、おしゃべりしたり……、親子で過ごすコミュニケーションの場にしてしまうのです。

お風呂を「つまらない場所」ではなく「楽しい場所」と子どもが感じるようになれば、自然とお風呂に対する苦手意識や面倒くさいという意識も薄れます。

そして、ママやパパ自身にとっても、ほっこりするひとときになることでしょう。

文/久世恵美 写真/Adobe Stock
※この記事は幼児誌「げんき」に掲載された記事を再構成したものです。
わたなべ やよい

渡辺 弥生

教育学博士(発達心理学、発達臨床心理学)

大阪府生まれ。1983年筑波大学卒業。同大学大学院博士課程心理学研究科で学んだ後、筑波大学、静岡大学、途中ハーバード大学客員研究員を経...

げんきへんしゅうぶ

げんき編集部

幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトで...