おっぱい、ミルクはいつどうやってやめる? 卒乳について専門家が答えます。
こんなときどうする?子育てQ&A#18「卒乳…おっぱい、ミルクやめるのはいつ頃?どうやってやめればいい?」
2022.02.18
教育学博士(発達心理学、発達臨床心理学):渡辺 弥生
それぞれの子どもの様子をみながらですが、目安としては、一人で歩けるようになり、離乳食をしっかりと食べられるようになれば、やめてもいいかな? と考える時期でしょう。
いきなりゼロにするのではなく、回数を減らすなどだんだんとフェードアウトしていくほうがベターです。
食事で栄養面はまかなえますが、子どもにとっておっぱいやミルクの時間は、ママやパパに抱っこされて過ごす、とても安心できるスキンシップの時間でもあります。
その大切な時間が突然なくなってしまうと、子どもが不安を強めるかもしれません。
そろそろ卒乳かな? と思ったら、意識的にスキンシップを増やしていきましょう。
ママやパパがいつでもたくさん抱きしめてくれるとわかれば、ミルクやおっぱいがなくなっても不安を感じることもなく、子どもも安心して卒乳へと進めます。
「おっぱいがやめられません。グズりだすとすぐおっぱいを欲しがり、あげないと大声で泣きます。どうすればやめられるのでしょうか?」(2歳・女の子)
なぜ欲しがるかを考えてみましょう
離乳食などの食事が足らなくてお腹が減っている、抱っこしてもらって安心したい、自分のほうを向いて欲しい……など、理由があるはず。
食事の量を増やす、適量のおやつを与える、安心できるようスキンシップを図る、作業中でもとりあえず手を止め子どもに向き合うなど、親の都合に合わせるのではなく、子どもが求めていることを探りながら対応してみましょう。
子育て中はつい一人相撲になり頑張る分だけ子どもに過剰に期待してしまいます。その結果、期待外れの子どもの態度にイライラし、感情に振り回されてしまいます。
子どもの求めていることを冷静に受け止めて、できることは対応し、できないときは理由を伝えたり、気分転換ができるようなことを考えましょう。
親がそのような論理的視点を持つだけで、解決方法が見つかる場合もあると思います。
「なにか効果的な卒乳方法があったら教えて欲しい」(1歳半・男の子)
子どもはひとりひとりみんな違います
ただ、さまざまな遊びを通してたくさんの刺激を与えると、興味の対象が広がり、だんだんとおっぱいやミルクに執着しなくなっていきます。
食事・スキンシップ・遊び。卒乳時期には、これを意識してください。
大人になってもミルクを飲んでいる人はいません。必ずいつかやめる日が来ますから、あまり焦らずに見守っていきましょう。
文/久世恵美 写真/Adobe Stock
げんき編集部
幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトです。1・2・3歳のお子さんがいるパパ・ママを中心に、おもしろくて役に立つ子育てや絵本の情報が満載! Instagram : genki_magazine Twitter : @kodanshagenki LINE : @genki
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渡辺 弥生
大阪府生まれ。1983年筑波大学卒業。同大学大学院博士課程心理学研究科で学んだ後、筑波大学、静岡大学、途中ハーバード大学客員研究員を経て、法政大学文学部心理学科教授。同大学大学院ライフスキル教育研究所所長兼務。教育学博士。専門は、発達心理学、発達臨床心理学。主な著書に『まんがでわかる発達心理学』、『11歳の身の上相談』(講談社)、『親子のためのソーシャルスキル』(サイエンス社)など。
大阪府生まれ。1983年筑波大学卒業。同大学大学院博士課程心理学研究科で学んだ後、筑波大学、静岡大学、途中ハーバード大学客員研究員を経て、法政大学文学部心理学科教授。同大学大学院ライフスキル教育研究所所長兼務。教育学博士。専門は、発達心理学、発達臨床心理学。主な著書に『まんがでわかる発達心理学』、『11歳の身の上相談』(講談社)、『親子のためのソーシャルスキル』(サイエンス社)など。