ただ、泣き方には個人差が大きいので、よく泣く子のママは子育てをつらく感じてしまいがちです。
「子どもが泣くのがストレスで、つい叱りつけてしまいます。」(1歳・男の子)
ママ一人で子育てするのは重労働
周りの手を借りるほうが、ママの精神面にも、子どもの成長にもプラスになることが多いのです。
ところが、「人に頼らずに自分でなんとかしなくちゃ」と考えるママが増えています。
また、周囲の人も「手助けしましょうか」という声がけをしづらい社会になっています。
これでは子育ては大変。上手に人の手を借りることができれば、ママのストレスは大いに減るはずです。
SOSを出すスキルを身につけていこう
苦労はあっても、子どもの成長に携われる子育ては楽しいものです。
それがストレスになるというのは、かなり心がまいっている証拠。
こんなとき、「SOSを出すスキル」をもっていると状況は違ってきます。
スキルといっても難しいことをする必要はありません。
まず、子育てをサポートしてくれる人を書き出してみます。
たとえば、「休日はパパ、週1~2回は両親や義両親に手伝ってもらう」など。
また、地域の子育て支援サービスや児童館などを活用する方法もあります。
情報を調べて、それも記載しておくとよいでしょう。
すぐに実践しなくても、この準備をしておけば、「なんとかなるかもしれない」という気になり、気分がラクになる可能性が高いもの。
もちろん、さっそく行動して、週に数時間だけでも自分の時間を作り、美容院へいったり、ゆっくりお茶を飲んだりすることができれば、ストレス解消につながるでしょう。
甘え上手になるのも大切なことです
そのため感情的に叱りつけたくもなるでしょうが、その繰り返しではママ自身が救われませんね。
子どもは気持ちがよければ笑うし、不快なときは泣きます。
泣くのは子どもなりのコミュニケーションなので、笑いには笑顔を返し、泣いたらあやすなどの応答が大事です。
なにより、子どもにとって、泣いて不快感を表すことは感情の発達に必要なこと。
けっして悪いことではありません。
それを知ったうえで、つらくなったら素直にSOSを出しましょう。
1~3歳の子をもつママは、甘え上手になることが大切です。
文/宇野智子 写真/Adobe Stock

げんき編集部
幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトで...
渡辺 弥生
大阪府生まれ。1983年筑波大学卒業。同大学大学院博士課程心理学研究科で学んだ後、筑波大学、静岡大学、途中ハーバード大学客員研究員を経...