子どものヤルヤル期の対応は? 何度も同じことをするのはなぜ? 専門家が回答

こんなときどうする? 子育てQ&A#74 生活習慣

教育学博士:渡辺 弥生

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自分で何かを自発的にやりたがるのは幼児期の発達には重要です。

その一方でなかなか感情がコントロールできないのも幼児期の特徴。

子どもの気持ちを大事にしながら、ママパパのアイディアをいろいろ出しながら対応してみましょう。
発達心理学の専門家・渡辺弥生教授が子育ての悩みに答えます。

「お手伝いなど、できないことをやりたがるときは、どう対応したらいい?」(3歳・女の子)

お手伝いなど、できないことをやりたがるときは、どう対応したらいい?  写真/Adobe Stock

自発性の芽です。まず気持ちを受けとめて

何かを自発的にやりたがるのは順調に発達している証拠です。

無理なときでもすぐに拒絶せずに、「ありがとう!」といいながら、好きなおもちゃを渡したりして、そのすきにササッとすませてしまうような小ワザで乗りきりたいもの。

今は手間がかかっても、将来はお手伝い好きな子に育ってほしいとは思いませんか?

その芽を育てるつもりで、子どもの気持ちを大事にしながら、ママパパのアイディアと楽しい話術を使っていろいろ試しながら対応してみましょう。

「何度叱っても同じことを繰り返すのはなぜ?」(2歳・女の子)

何度叱っても同じことを繰り返すのはなぜ?  写真/Adobe Stock

「前に叱られたから、やめよう」と考えることができない年齢です

1~3歳では、何かをしたいという欲求や自分の感情をうまくコントロールできません。

それに、前に叱られたことと、今叱られていることが同じでも、それをつなげて考えられないのです。

そのために、何度叱っても同じことを繰り返してしまうのです。

ただそれでも、してはいけないことに対しては、わかりやすい言葉で説明していくことが大事です。

同じ場面で繰り返し教えられるうちに、ある時期になると急にそれがわかるようになります。

育児は一朝一夕にはいかずに大変ですが、努力は実りますから少し気長にやっていきたいですね。

文/宇野智子 写真/Adobe Stock
※この記事は幼児誌「げんき」に掲載された記事を再構成したものです。
わたなべ やよい

渡辺 弥生

教育学博士(発達心理学、発達臨床心理学)

大阪府生まれ。1983年筑波大学卒業。同大学大学院博士課程心理学研究科で学んだ後、筑波大学、静岡大学、途中ハーバード大学客員研究員を経て、法政大学文学部心理学科教授。同大学大学院ライフスキル教育研究所所長兼務。教育学博士。専門は、発達心理学、発達臨床心理学。主な著書に『まんがでわかる発達心理学』、『11歳の身の上相談』(講談社)、『親子のためのソーシャルスキル』(サイエンス社)など。

大阪府生まれ。1983年筑波大学卒業。同大学大学院博士課程心理学研究科で学んだ後、筑波大学、静岡大学、途中ハーバード大学客員研究員を経て、法政大学文学部心理学科教授。同大学大学院ライフスキル教育研究所所長兼務。教育学博士。専門は、発達心理学、発達臨床心理学。主な著書に『まんがでわかる発達心理学』、『11歳の身の上相談』(講談社)、『親子のためのソーシャルスキル』(サイエンス社)など。

げんきへんしゅうぶ

げんき編集部

幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトです。1・2・3歳のお子さんがいるパパ・ママを中心に、おもしろくて役に立つ子育てや絵本の情報が満載! Instagram : genki_magazine Twitter : @kodanshagenki LINE : @genki

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