「上の子ばかり𠮟ってしまう」きょうだいを育てるママさんへ【現役保育士てぃ先生がアドバイス】
フォロワー80万人超えのカリスマ保育士てぃ先生の“目からうろこ”の育児アイディア
2023.12.08
保育士:てぃ先生
てぃ先生の目からうろこの育児アイディア
「保育のプロ」として日々子どもに接している現役の保育士のてぃ先生ならではの、的確で「すぐ効く」目からうろこの育児アイディアの数々。今回はこれまでの連載のなかから、「上の子ばかり𠮟ってしまう」や「下の子がお姉ちゃんの頭を叩く」など、きょうだいを育てる親御さんにむけた解決のヒントやアイディアをご紹介します。
「上の子ばかり𠮟ってしまいます」(1歳9ヵ月女児)
子どもの気持ちや心の発達は、まだ親御さんの期待についていってないことが多い。結果、期待とは違うことをしてしまい、親御さんが怒ってしまうということだと思います。
上のお子さんは赤ちゃんに比べ、新しくなにかできるということが少なくなっています。ほめる回数が少なくなるのは当然です。そんなときは、過去のその子と比較してみるのがいいと思います。
たとえば、ちょっと前まで靴の左右をよく間違えて履いていたけど「今日は間違わないで履けたね!」「スプーンの持ち方がきれいになったね」「お着替え速くなったね」など、過去のその子と比べたらできるようになったことやほめるポイントが、たくさん見つかると思います。ちょっとしたことでもいいので、どんどんほめる言葉をかけると、𠮟ってばかりという毎日じゃなくなると思います。(関連記事:#35『上の子ばかり𠮟ってしまいます』)
「同じことをしても上の子だけを𠮟ってしまう」(3歳1ヵ月男児)
赤ちゃんは怒っちゃいけないわけではありませんし、𠮟ったらかわいそうということもありませんから、弟さんもちゃんと同じように𠮟ったほうがいいと思います。お兄ちゃんが見ている前で、お兄ちゃんと同じように、弟さんも𠮟る。その親御さんのアクションをお兄ちゃんに見てもらうことが大事です。
あとは「○○しちゃダメ」というのではなく「○○だったらいいね」「○○してみよう」とお兄ちゃんに伝える。𠮟るときの言葉を少し変えるだけで受け止める感情も変わってきます。否定ではなく、正しい行動を伝えるというのはとても大事だと思います。
𠮟るときに念頭においてほしいのは、子どもに対して「たとえ幼くても、ひとりの人間として人格をもった存在である。自分とは違う人間なのだから、自分と考え方や感じ方が違うのは自然」ということ。日本には昔「親の言うことに子どもが従うのは当たり前」という時代がありました。でも今はそうではありません。今、子育てをしている親御さんたちこそ、古い考えにとらわれずにお子さんに接していってほしいと思います。
(関連記事:#41『同じことをしても上の子だけを𠮟ってしまいます』)
「お姉ちゃんの頭や顔をすぐ叩きます」(2歳3ヵ月女児)
お子さんにとっては良いことをするよりも、悪いことをしたほうが親御さんは自分にかまってくれるんだ、という経験になっている。たとえ怒られてもある意味その子にとっては目的が達成されているわけなので、「注意しても笑っている」のだと思います。
解決策としては、その子がお姉ちゃんを叩くのではない、べつのことで親の気を引くことができるようになれば良いのだと思います。
そのためにには、お子さんが良いことをしたときに、親がより早く強く反応し注目し、ほめてあげる。お子さんが「お姉ちゃんの頭を叩くよりも、こういうことをしたほうがパパもママもにこにこ笑ってくれるんだ」という経験を積み重ねていくと、頭を叩く必要がなくなりますね。(関連記事:#37『お姉ちゃんの頭や顔をすぐ叩きます』)
げんき編集部
幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトです。1・2・3歳のお子さんがいるパパ・ママを中心に、おもしろくて役に立つ子育てや絵本の情報が満載! Instagram : genki_magazine Twitter : @kodanshagenki LINE : @genki
幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトです。1・2・3歳のお子さんがいるパパ・ママを中心に、おもしろくて役に立つ子育てや絵本の情報が満載! Instagram : genki_magazine Twitter : @kodanshagenki LINE : @genki
てぃ先生
関東の保育園に勤める男性保育士。 保育士として勤務するかたわら、その専門性を活かし、子育ての楽しさや子どもへの向き合い方などをメディアなどで発信。全国での講演は年間50回以上。 他園で保育内容へのアドバイスを行う「顧問保育士」など、保育士の活躍分野を広げる取り組みにも積極的に参加している。 ちょっと笑えて、かわいらしい子どもの日常についてのつぶやきが好評を博し、X(旧Twitter)フォロワー数は62万人を超える。子育てのハウツーを発信しているYouTubeも大人気。 著書は『子どもに伝わるスゴ技大全 カリスマ保育士てぃ先生の子育てで困ったら、これやってみ!』(ダイヤモンド社)、『ほぉ…、ここがちきゅうのほいくえんか。』(ベストセラーズ)、コミックほか多数。 Twitter:@_HappyBoy Instagram:@tsenseidayo YouTube Amebaブログ
関東の保育園に勤める男性保育士。 保育士として勤務するかたわら、その専門性を活かし、子育ての楽しさや子どもへの向き合い方などをメディアなどで発信。全国での講演は年間50回以上。 他園で保育内容へのアドバイスを行う「顧問保育士」など、保育士の活躍分野を広げる取り組みにも積極的に参加している。 ちょっと笑えて、かわいらしい子どもの日常についてのつぶやきが好評を博し、X(旧Twitter)フォロワー数は62万人を超える。子育てのハウツーを発信しているYouTubeも大人気。 著書は『子どもに伝わるスゴ技大全 カリスマ保育士てぃ先生の子育てで困ったら、これやってみ!』(ダイヤモンド社)、『ほぉ…、ここがちきゅうのほいくえんか。』(ベストセラーズ)、コミックほか多数。 Twitter:@_HappyBoy Instagram:@tsenseidayo YouTube Amebaブログ