上橋菜穂子の最新作を「食事を忘れて一気読み」長い眠りから覚めた“秘蔵作”に書店員が驚愕!

2026年1月22日刊行『神の蝶、舞う果て』のレビューを公開 (2/3) 1ページ目に戻る

「自分の視座を鏡のように映してくれる本。今読めてよかった」

「25年前に雑誌連載が好評のうちに終了したこの物語が、上橋菜穂子先生の原点であることを、あらためて実感した。それを、四半世紀を経て、書籍として読める日が来るとは。

生き物はすべて、この上ない複雑さで繋がり合って存在している。もちろん、人も。しかし、人の持つ視野や理解力では、それを俯瞰することは到底できない。そのため、生態系と人とのあいだには齟齬が生まれていく。

だが、そこに橋をかけようとする者が現れ、自分の信じる道を歩いていく。そんな、上橋菜穂子先生の物語の根底に流れているものが、はっきりと姿を現した──そんな「源泉」に触れた実感があった。」

(教育関係者、NetGalleyに寄せられたレビュー)

「上橋先生があとがきに書かれていたようにお若い頃に書かれただけあって、ジェードもルクランも真っ直ぐで生真面目で、傷つきやすい印象を受けました。聖なる場所を志して生きていこうとひたむきな様子が、十六歳という年齢もあって切ないほどでした。

上橋先生の書かれる世界にはいつも自然の摂理があって、神のような擬人化された存在と違い、意思などがないそれらの現象に人間は巻き込まれるしかない、ということが多いように思います。

今回も、ジェードたちが、自然の摂理の中に人間の役割を見つけて乗り越えていくように感じられました。現実世界でも人間に自然の役割があればいいのにと、少し羨ましく思いながら読んでいました。」

(書店員)

「ちょうど今、読むことができてよかった。読む年代によって、見えてくるものが異なってくる本がある。そのときの自分の視座を鏡のように映してくれる本。これはそういう本だ。

他界してゆく親をみおくっている今の私には、身の内から湧き出てくる抗いきれないものに押し流されるように、自分を失っていくルクランの恐怖がリアルに響く。

絡めとられて苦しむけれど、自分を失わずに生きていきたいと思う。その思いを新たにしてくれる本だった。」

(図書館関係者、NetGalleyに寄せられたレビュー)

「最後の場面が好きすぎて、何度も読み返してます」

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