約7割が希望「男性の育休」 育児・介護休業法改正でここが変わった!

改正育児・介護休業法4月開始! 子育て世代が知っておくべき基礎知識#2〜パパ育休の気になるギモン編〜

社会保険労務士:石井 愛

育休中の収入ダウンをカバーする「育児休業給付金」

育児休業をとる間、収入が減ることに不安を覚える人は少なくありません。育休中は原則として給料は支払われません。企業によっては産休、育休期間中の給料を支払う企業もありますが、ほんの一握りだと言われます。

「育休中は、雇用保険から育児休業給付金が支給されるため、給与がなくてもまったくの無収入になるわけではありません。最初の180日は休業開始時賃金月額(※4)の67%、その後は50%が支給されます。また、この期間(産前産後休業期間含む)は社会保険料の支払いが免除されます。
※4「休業開始時賃金月額」=育児休業開始前6ヵ月の賃金÷180日×30日

ただし、『雇用保険の加入期間が1年以上』『育休に入る前の2年間のうち、1ヵ月に11日以上働いた月が12ヵ月以上ある』など、受給要件が決まっています。あらかじめ“自分が当てはまるかどうか”を勤務先に確認しておくと安心です」(石井さん)

男性だけではなく、女性の産休・育休にも言えることですが、ゆとりをもって準備を進めることも大切です。「なんとなく言いづらいから」と申し出るのを先送りにしたり、ギリギリになってから手続きをしたりすると、思わぬアクシデントに見舞われることも。

「例えば、育休育児休業給付金の支給対象期間の延長にあたっては、事前に『保育園を申し込んだが、決まらなかった』と証明する書類等(自治体発行)が必要になります。

そのため、子どもが1歳の誕生日の前日以前に入所の申込みをしていないと、支給対象期間の延長が認められません。その際、入所希望日(利用開始日)は必ず1歳誕生日以前として下さい。

役所で『今から申し込んでも空きがないから、4月からの入所で申し込んだほうがいい』と言われ、入所希望日がうっかり1歳を超えてしまうというケースもあるため、気を付けてください。」(石井さん)

今回の改正で、育休制度の周知が企業に義務付けられたとはいえ、会社任せにするのは禁物。しっかり情報収集し、制度をよく理解した上で賢く活用していきましょう。

取材・文/島影真奈美

※「改正育児・介護休業法スタート! 子育て世代が知っておくべきこと」は全4回。第3回は2022年4月27日、4回は4月28日公開予定です(公開日までリンク無効)。
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いしい あい

石井 愛

社会保険労務士

社会保険労務士。よこはまみなと社会保険労務士事務所。1976年神奈川県横浜市生まれ。人と人ならではの仕事に魅力を感じ、社会保険労務士を...

しまかげ まなみ

島影 真奈美

介護ジャーナリスト

介護ジャーナリスト。一般社団法人マリーゴールド理事、NPO法人タダカヨ理事。編集・ライター業の傍ら大学院に進学し、「老年学」を学び始め...